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オリンピックへの道BACK NUMBER
「もう一回五輪リザーブしてもいいな(笑)」卓球・木原美悠の献身はどこから来る? 本人が語った「選手として五輪に出たいのが一番ですけど」
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byShigeki Yamamoto
posted2024/09/17 17:02
パリ五輪リザーブの経験は彼女をどう変えたのか。本人が振り返った
フランスから帰国して3週間が経った。あらためて大会を振り返りつつ、こう語る。
「もう1回オリンピックでリザーブをしてもいいなと思いました(笑)。自分が出て試合するよりも、もっと人を助けたいと思うような性格なので」
でも、それがすべてではない。
選手として出たいのが一番
「選手として、次(の2028年ロサンゼルス五輪)は出たいというのが一番です。もしそれがかなわなかったら、もう1回リザーブもやります、ということです。人の役に立てることなら、やっぱりしたいですよ」
選手として出るためには課題があることも理解している。
「オリンピックが少しずつ近づいている実感はあります。でもほんとうに日本のレベルが上がってきていて、今の自分のままだと下の選手から抜かされるし、上の選手から離されていくだけだなって感じています。
一番は気持ちの部分を強くしないといけないということ。もちろん技術とか戦術でもしっかり練習したいです。日本のトップの選手も中国の選手も、競った場面で自分の武器をしっかり出せたり、苦手なところでもカバーできています。自分が絶対得点できるものを持っていないので、武器を1、2個持つこと、接戦になったときとか緊張した場面でもそれを出せるようにならないといけないと思っています」
何よりも、オリンピックという舞台を肌身に感じたことが糧としてある。
「やっぱりオリンピックの舞台って面白いなって感じました。けっこう波乱があったりもして、オリンピックだと何が起きるか分からない面白さがありました。出ているメンバーはふだんの大会と変わらないんですけど、緊張感が選手それぞれから伝わってくるぐらい、大きい大会なんだなって感じました。あの舞台で試合ができるよう、頑張ります」