「やっとこの日が来た」伊藤美誠＆早田ひな“2年半ぶり復活”もリベンジならず…因縁の中国ペアに勝機はあるか

　2年半前の借りを返す。そう誓った世界卓球選手権ヒューストン大会で、伊藤美誠と早田ひなの「みまひな」ペアが因縁の中国ペアに敗れた。

　相手は前回の2019年ブダペスト大会決勝で負けた同世代の王曼昱/孫穎莎ペア。雪辱を果たせず悔しさを隠せない伊藤は「優勝以外は正直、意味がない」と切り捨てた。

　当時はみまひなペアが2ゲームを先取したものの、そこから中国ペアが4ゲームを連取し、逆転優勝。ゲームカウント2オールで迎えた第5ゲームには勝敗を分ける9オールの場面で、ネットすれすれを通ったかに見えた早田のサーブがレッドを取られ、流れは中国に傾いた。

　この“疑惑の”判定を機にビデオ判定が導入されたほどの大きな出来事だったが、早田は自分たちに降りかかったアクシデントを嘆くより、「2－0からなぜ3－0にできなかったのか。2－1になったとしても3－1にできなかったのか」と実力不足を悔いた。

　その晩、伊藤と早田はブダペストの夜空の下、「お互い個人の力をつけて戻って来よう」と誓い合い、東京五輪の代表選考レースに集中するため一旦ペアを解消した。

ペア復活に「やっとこの日が来た」

　2人は約束通り、2年半の間に実力をつけた。それぞれに大きなタイトルも手にし、伊藤は東京五輪の混合ダブルス金メダル、女子団体銀メダル、女子シングルス銅メダルを獲得。五輪一大会で3つのメダルホルダーとなった。

　早田も9月から10月にかけて開かれたアジア選手権で女子シングルス、女子団体、混合ダブルスを制し3冠女王の座についている。

　世界卓球選手権ヒューストン大会女子ダブルスのペアリングが発表されたときには思わずガッツポーズをしたという2人。「やっとこの日が来た」と伊藤が言えば、早田も「長くて待ちくたびれた」とペア復活を喜んだ。

ペア復活を喜んだ伊藤美誠と早田ひな　©Itaru Chiba

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