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「大地はセンスがある」「唯一無二」…バーレーンで「鎌田守田」躍動! 「アンバランス」な組み合わせゆえの守田英正2得点に“新たな武器”の予感
text by
佐藤景Kei Sato
photograph byAFLO
posted2024/09/14 17:01
バーレーンに快勝した直後の「鎌田守田」。いかに手ごたえを感じたかが、ふたりの表情からもうかがえる
日本は圧勝した中国戦と同じ3−4−2−1の陣形でバーレーン戦に臨んだが、先発メンバーに関しては森保一監督が一箇所だけ手を加えている。それが2シャドーの一角に入った鎌田だった。久保建英に代わってスタートからピッチに立った。
果たして鎌田は日本が手にした5ゴールのうち、実に4ゴールに絡んでみせた。まさに効果てき面。技術の高さもさることながら、適切かつ有効なポジションを取る才には、試合中、何度も唸らされた。とりわけ守田と役割を頻繁に入れ替えながらプレーした後半のパフォーマンスは圧巻だった。
鎌田の動きが守田の攻撃を引きだしていた
守田の1点目、61分のゴールは鎌田のプレーが引き金になっている。相手のカウンターを板倉滉、三笘薫、守田で囲んで封じ込めると、自陣のセンターサークル付近で守田がボールをキープ。その顔が上がった瞬間、鎌田が右サイド前方へと走り出し、深い位置でパスを受けて相手最終ラインを押し下げることに成功した。
そこから左斜め後方にいた遠藤航に戻し、そのさらに左横でフォローした守田がボールを引き取る。この時点でバーレーンの最終ラインとMFのラインは乱れており、十分な時間と空間を得た守田は、シャドーの鎌田が空けたスペースを活用して上田綺世にクサビのパスを打った。そのリターンを受けてペナルティーエリアに侵入すると、右足でボールを流し込む。相手の反撃意欲を完全に削ぐ、そして日本の勝利をグッと引き寄せるゴールはこうして生まれた。
64分に決まった守田の2点目もまた、鎌田の動きがカギになった。シャドーの位置から守田と入れ替わるように後方に下がってパスを受け、バーレーン守備陣の背後へ鮮やかにスルーパスを通す。左サイドからタイミングよく走り込んだ三笘がゴール前へクロスを送ると、そこへ守田が飛び込み、豪快にネットを揺らした。