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「最後まで見届けなきゃ…」男子バレー決勝を現地観戦した日本人ファンの本音…あの名将も日本代表を賞賛「とても悲しい。グレイトで美しかった」
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byTakuya Kaneko/JMPA
posted2024/08/15 17:03
会場を魅了するバレーボールを披露したが、準々決勝で敗退した日本代表。メダルは4年後のロス大会に託された
日本は第3セット24-21とマッチポイントを握り、準決勝進出まであと1点と迫ったが……2022年世界選手権王者のイタリアが土壇場から巻き返し、フルセットの激戦の末、準々決勝で姿を消した。
準決勝や決勝を観ているとつい、「日本がここに立っていたら……」と考えてしまう。
日本にゆかりのある外国人も、会うたびに「日本の敗退は悲しい」と惜しんでくれた。
ティリ監督は「とても悲しいよ。日本はあんなにグレイトで美しいバレーをしていたんだから」と悔やんだ。
「日本には4度マッチポイントがあったけれど、そこでポイントを奪うことができなかったのが残念。イタリアのほうが経験があった。ミスをしなかった。(24-22でサーブに回ったセッターの)ジャネッリと(エースの)ミキエレットは非常にいいプレーをした。難しいボールもポイントにしていた。
やはり経験と、ブロックの面でイタリアが上回っていたように思う。セットを追うごとにイタリアのプレーがよくなっていった。日本も非常にいいプレーをし続けたけれど、悪いタイミングでミスが出てしまった」
クビアクも賞賛「誇りに思ってほしい」
パナソニック(今季から大阪ブルテオン)で7シーズンプレーした元ポーランド代表主将のミハウ・クビアクは、会場で日本を全力で応援していた。
「本当に悲しかったよ。彼らはアメージングな試合をしていた。第3セット24-21だからね。ほとんど勝利をつかみかけていた。あと1ボール、1スパイクだった……。きっと彼らはこのことを、残りの人生の最後まで忘れられないと思う。でもあれだけいいプレー、素晴らしい試合をしたことを誇りに思って欲しい」