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「GKコクボは驚異的セーブで当然MVP。物足りない2人は…」ブラジル人記者の五輪サッカー男子ガチ評価「スペインに弱点が」予想先発は?
posted2024/08/02 12:46
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Takuya Nakachi/JMPA
パリ五輪男子サッカーで、日本はグループステージ(GS)を3戦全勝(得点7、失点0)。首位で突破した。
「GSは、結果としては完璧だった。ただし、プレー内容を細かく見ると、修正すべき点もあった」
「準々決勝で対戦するスペインは、日本と良く似た特徴を備えたチーム。単純な個人能力の総和では彼らに分があるかもしれないが、日本が完璧な試合をすれば勝てる可能性がある」
ブラジルメディアきっての日本通であるチアゴ・ボンテンポ記者に、日本のGSを見た上でのチーム、GK小久保玲央ブライアンら個人のパフォーマンスへの感想と準々決勝の展望を聞いた。
マリ戦のPK、コクボが読み切っていたからね
――GS初戦で南米予選首位のパラグアイに5-0と大勝した後、マリには苦戦しながらも終盤のゴールで勝ち切った。後半37分、右サイドをCF細谷真大(柏レイソル)が突破し、グラウンダーのクロスをFW佐藤恵允(ブレーメン)がシュート。GKが弾いたところをMF山本理仁(シント・トロイデン)が押し込みました。
「今年3月の強化試合では、マリのスピードとパワーに圧倒された(1-3で敗戦)。しかし、今回は粘り強い組織的な守備でマリ選手の個人技に対抗した。それでも何度か決定機を作られたが、GK小久保玲央ブライアン(シント・トロイデン)がことごとく防いだ」
――ただし、後半アディショナルタイムにPKを与えてしまった。ゴール前でマリ選手がシュートを放ち、日本の3選手が体を投げ出してブロック。このうち、向かって右側にいたMF川﨑颯太(京都サンガ)の左手に当たってしまった。この判定については?
「多少、川崎の手が開いていた。PKの判定は仕方がないだろう」
――しかし、マリのCFドゥンビアのキックが左へ外れました。
「小久保がコースを読んでいたのが、プレッシャーになったのかもしれない。もちろん幸運もあったが、GKには運も必要だからね」
驚異的なセーブの数々だ
――最初の2試合で2勝したお陰で、最後のイスラエル戦では先発メンバー6人を入れ替える余裕が生まれました。