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「夜の盗塁王と呼ばれた男」高橋慶彦の“モテモテ伝説”がスゴかった「野球と私、どっちが大事なの?」「野球に決まってんじゃん」本人が語る真相

posted2024/08/01 11:05

 
「夜の盗塁王と呼ばれた男」高橋慶彦の“モテモテ伝説”がスゴかった「野球と私、どっちが大事なの?」「野球に決まってんじゃん」本人が語る真相<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

球界でも指折りのプレイボーイとして知られた高橋慶彦。「夜の盗塁王」と呼ばれた現役時代の“モテモテ伝説”について本人が語った

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長谷川晶一

長谷川晶一Shoichi Hasegawa

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Sankei Shimbun

広島東洋カープの一番打者として三度の盗塁王を獲得、33試合連続ヒットの日本記録を樹立するなど、躍動感あふれるプレーで野球ファンに鮮烈な印象を残した高橋慶彦。一方で生粋のプレイボーイでもあり、その陽気な遊びぶりは「夜の盗塁王」と称されるほどだった。現役時代に噂された“モテモテ伝説”の真相とは? 23人の「異端な野球人」に直撃した『プロ野球アウトロー列伝 異端の男たち』(大洋図書)より、一部を抜粋して紹介します。(全2回の2回目/前編へ)

「高橋慶彦モテモテ伝説」の真相

 慶彦には「猛練習伝説」に加えて、「彼ほどモテた選手もいない」といううらやましい伝説も同時に残っている。

「63歳(取材当時)にもなって、今でも《高橋慶彦》で検索すると、《夜の盗塁王》って出てくるんだよね。もう、今では自分の売りにしているけどね(笑)」

 かつて、「夜の盗塁王」と称された。猛練習を続け、試合にも出続けながら、80年代の慶彦は「遊びの時間」も充実していた。

「誤解してほしくないのは、最終的には男が女を選ぶんじゃなくて、女が男を選んでいるんだからね。例えば銀座のクラブに行っても、野球選手は足下にも及ばないような金持ちもいれば、大社長やタレントもいる。その中で女の子が品定めをして、“高橋慶彦がいい”ってなるんだから。そこを忘れちゃいけない。女に選んでもらうために男は一生懸命に仕事をするんだよね」

 かつて、銀座にあった直木賞作家・山口洋子がマダムを務めた「姫」という名店を訪れたときのことだった。

「このとき、お姉さんたちから、“慶彦ちゃん、女の子たちから逆指名されるような呑み方をしないとダメよ”って言われたんだよね。お客が女の子を指名するのではなく、女の子の方から、“慶彦さんのテーブルにつきたい”って言われるような呑み方をしなくちゃいけない。酒が入って威張ったり、横柄になったりするのはやっぱりダメだよね。この言葉は忘れられないし、今でも肝に銘じているよ(笑)」

 慶彦には「女性の部屋に行ってもバットを振っていた」という伝説もある。

「あぁ、バットはいつも振っていましたよ。だって、“素振りをする”という、僕のルーティーンの中に女性が入ってきているんだから、まずはルーティーンを優先するのは当然でしょ。その間、女の子は何時間も待っていたよね。“あんた、野球と私とどっちが大事なの?”ってよく聞かれたけど、“野球に決まってんじゃん”って言ったよね。まぁ、怒った、怒った(笑)」

【次ページ】 歌手活動にラジオのDJも…“幻の名曲”とは?

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