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柳田将洋「僕も久しぶりに落ち込んだ」男子バレー“波乱の開幕”…いつもと何が違った?「39歳グロゼルの強烈サーブ、ドイツが素晴らしかった」 

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柳田将洋

柳田将洋Masahiro Yanagida

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photograph byKaoru Watanabe/JMPA

posted2024/07/28 11:03

柳田将洋「僕も久しぶりに落ち込んだ」男子バレー“波乱の開幕”…いつもと何が違った?「39歳グロゼルの強烈サーブ、ドイツが素晴らしかった」<Number Web> photograph by Kaoru Watanabe/JMPA

ドイツ戦後、キャプテン石川祐希を中心に輪をつくったバレーボール男子日本代表。波乱のスタートとなった

 次戦は日本時間31日のアルゼンチン戦。初戦を落としたことでガッカリしている人もいるかもしれません。正直に言えば、試合を終えた直後は僕も自分以外の誰かやチームを応援していて、久しぶりに落ち込みました。それはつまり、今の日本代表がそれだけ期待できるチームであることの裏付けでもあります。

 修正点は多くありますが、彼らはしっかり課題にフォーカスして次の試合に臨んでくるでしょう。

 試合の前半、サーブミスが続いた石川祐希選手が中継用のクレーンカメラを気にするシーンが何度かありました。実際に会場を見ていないのでわかりませんが、サーブを打つ時に突然目の前で動くものがあれば、トスとボールに集中できなくなります。石川選手や高橋藍選手がしきりに気にしていた様子を見ると、おそらく公式練習とは異なる状況だったはずです。プレーヤーの立場からすると、公式練習と実際の試合で状況が異なることは本当に大変なこと。それでも、日本代表の選手たちは中盤以降はアジャストして、いいサーブを打っていました。その点も修正力の高さと言えるのではないでしょうか。

 アルゼンチンは東京五輪で銅メダルを獲得したチーム。ドイツのようにベテランから若手までが融合した勝ち方を知っています。ただ、日本だって今の状態が100%かと言えば決してそうではありません。何より、昨秋の五輪予選も2戦目のエジプトに敗れ、「もう厳しいのではないか」と思われる状況から立て直し、見事な戦いぶりでパリ五輪出場を決めました。

 まだまだ、可能性は残されている。何より選手たちはこれがベストではなく、もっと上に行けると思って次の試合に臨むはずです。そのマインドを持った集団が日本代表だ、というところを見せてほしい。僕らはただ、信じて応援するだけです。

(構成:田中夕子)

柳田将洋(やなぎだ・まさひろ)

1992年7月6日生まれ、東京都出身。186cm、アウトサイドヒッター。東洋高校3年時に春高バレー制覇。慶應義塾大学在学中の2013年に全日本メンバー登録。サントリーサンバーズで活躍し、2017年にプロ転向。ドイツとポーランドでプレーし、2020年にサントリー復帰。ジェイテクトSTINGSを経て、現在は東京グレートベアーズに所属。元日本代表キャプテン

#2に続く
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