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藤井聡太七冠“おやつ手筋”と棋士お菓子伝説「ぴよりん」は今も名古屋駅で行列…加藤一二三は「板チョコ6枚、カルピスをジャーにいっぱい」 

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田丸昇

田丸昇Noboru Tamaru

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photograph by日本将棋連盟

posted2024/07/22 06:00

藤井聡太七冠“おやつ手筋”と棋士お菓子伝説「ぴよりん」は今も名古屋駅で行列…加藤一二三は「板チョコ6枚、カルピスをジャーにいっぱい」<Number Web> photograph by 日本将棋連盟

王位戦第2局の藤井聡太七冠と、2日目午後のおやつに注文したテリーヌ・ド・ショコラ、アイスティー

【王将戦・栃木県大田原市】
1日目午前=栗ようかん、抹茶
1日目午後=ガトーショコラ、いちごジュース
2日目午前=苺ショート、アイスコーヒー
2日目午後=いちごジュース、和紅茶

【棋王戦・富山県魚津市】
午前=いちご大福、冷たい緑茶
午後=りんごジュース、アイスティー

【名人戦・東京都文京区】
1日目午前=クッキーサンド、フルーツ、アイスティー
1日目午後=マーブルケーキ、フルーツ、りんごジュース
2日目午前=プリン、フルーツ、アイスティー
2日目午後=オレンジジュース

【叡王戦・愛知県名古屋市】
午前=抹茶ケーキ、アイスレモンティー
午後=ペコちゃんのほっぺ、りんごジュース

【棋聖戦・千葉県木更津市】
午前=黒ごまの冷菓、アイスティー
午後=黒糖まんじゅう、りんごジュース

【王位戦・愛知県名古屋市】
1日目午前=もち、煎茶
1日目午後=こぐまくんケーキ、アイスティー
2日目午前=葵フルーツバターサンド、紅茶
2日目午後=みかんジュース

 藤井は、対局地の名産品(例=栃木県のいちご)や主催者の商品などを「おやつ」に選んでいる。午後は戦いが緊迫してくるせいか飲み物が多く、アイスティーを好んでいる。

「ぴよりん」は今も名古屋駅で行列が

 2016年12月24日。藤井四段は加藤一二三・九段との竜王戦のデビュー対局で、加藤が「おやつ」を食べ始めると藤井も持参したチョコレートを口にした。それがメディアに報じられると、菓子メーカーの「不二家」は同じ商品を将棋連盟の関西本部に箱詰めで贈ったという。そうしたことが機縁になったようで、不二家は2021年から叡王戦を主催している。

 さらに2021年の王位戦第1局で藤井王位が1日目午後のおやつに頼んだ「ぴよりんアイス」が大きな話題となり、名古屋駅内にある「ぴよりん」販売店舗には現在も行列をなすのが日常となっている。

 栄養補助食品や飲料水などを発売するメーカーもプロ棋戦を協賛していて、さらなる企業の参入を期待したい。たかが「おやつ」、されど「おやつ」。将棋連盟の運営に好影響を及ぼしている。

ひふみんの「多量おやつ」メニューが凄まじい

 1980年代、加藤九段がタイトル戦で注文した多量の「おやつ」が話題になっていた。

【次ページ】 ひふみんの「多量おやつ」メニューが凄まじい

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