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「ええっ、マジですか」藤井聡太と渡辺明の王位戦“まさかの千日手”に副立会人も驚き…中継に映らない現地のリアル「先生、戻らなくていいんですか?」 

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いしかわごう

いしかわごうGo Ishikawa

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posted2024/07/12 11:03

「ええっ、マジですか」藤井聡太と渡辺明の王位戦“まさかの千日手”に副立会人も驚き…中継に映らない現地のリアル「先生、戻らなくていいんですか?」<Number Web> photograph by Number Web

藤井聡太王位と渡辺明九段による王位戦第1局は千日手指し直しに。感想戦を見守る立会人の藤井猛九段と副立会人の高見泰地七段

 だがその恐怖と向き合いながらも、後手番でも相手に手綱を渡さなかった。藤井に踏み込む機会を与えず、互角を維持したまま辛抱強く局面を進め続けた。そして千日手に持ち込んだ。高見を驚かせた“らしくない手”は、これまでの渡辺とは少し異なる、待ち続ける勇気を示した一手だったのかもしれない。

16時14分、指し直し局がスタート

 千日手が成立してから30分後の16時14分。

 先手・後手が入れ替わっての指し直しの対局開始が、立会人の藤井猛九段から告げられる。先手の渡辺はグラスの水をぐいっと一口飲み、初手で飛車先の歩を突いた。藤井も飛車先の歩を突いて応じ、相掛かり模様で進んでいく。

 お互いの指し手が、次々と進んでいく。

 2日目の午後まで均衡していたスローペースな対局から一転し、指し直しはハイペースだ。

 波乱含みの再戦が、こうして幕を開けた。およそ5時間後、両者の戦いが信じがたい結末を迎えようとは、まだ誰も想像していなかった。

<続く>

#2に続く
「彼はあまり疲れないタイプだから」藤井聡太の師匠・杉本昌隆が口にしていた“ある予言”…渡辺明の戦略ズバリ“灼熱の名古屋決戦”のウラ側

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