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[NPB助っ人に聞く]なぜ、ベネズエラから強打者が生まれるのか

posted2024/06/29 09:00

 
[NPB助っ人に聞く]なぜ、ベネズエラから強打者が生まれるのか<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

ロナルド・アクーニャJr. Ronald Acuna Jr.

text by

氏原英明

氏原英明Hideaki Ujihara

PROFILE

photograph by

Yukihito Taguchi

最後の三冠王、小さな巨人、そして昨季ナ・リーグMVP。現代の野球界を席巻する彼らは皆、ベネズエラの出身だ。南米にある人口2800万人の国から送り出されたバッターは祖国でどのような練習を積み、どんな気質を備えているのか。MLBオールスターにも出場したスラッガーらが教えてくれた。

 2024年MLBの開幕ロースターに名を連ねた外国籍選手は264人。その国別でドミニカ共和国に次いで多かったのが、同じ中南米にあるベネズエラだ。名ショートとして名を馳せたオマー・ビスケルなど、多くのベネズエラ人のスター選手がメジャーを席巻してきた。

 近年では、ミゲル・カブレラ(元タイガースなど)が首位打者4度、本塁打王と打点王2度、2012年には三冠王を獲得している。アストロズの2度の世界制覇に貢献したホセ・アルトゥーベは身長160cm台ながら首位打者3度、4年連続200安打をマーク。昨季、ナ・リーグMVPに輝いたブレーブスのロナルド・アクーニャJr.は史上初の「40本塁打&70盗塁」の偉業を達成するなど、MLBにおけるベネズエラ人スラッガーの存在感は大きい。

 NPBにおいても、ロベルト・ペタジーニやアレックス・カブレラ、アレックス・ラミレスなど打撃タイトルを獲得した選手は多い。人口約2800万人のベネズエラから、どうしてこれだけの強打者が生まれるのだろうか。

 同国の事情を証言するのは、西武に所属するヘスス・アギラーだ。自身もメジャー通算114本塁打の実績を持つ。ブルワーズに在籍していた2018年にはオールスターに選ばれ、ホームランダービーに出場すると、シーズン35本塁打を記録し、その年の最も活躍したベネズエラ人選手に授与される「ルイス・アパリシオ賞」をアクーニャJr.と共に受賞している。

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