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「あとは祈るだけ」「オーバーエイジは気になる」サッカーパリ五輪“18人”の争いが最終段階…ピリピリ米合宿で“予選の主力組”が漏らした本音
posted2024/06/15 11:05
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
AP/AFLO
メンバー発表前最後のU-23日本代表合宿は、終始なかなかスリリングな空気感を漂わせながら14日間の全日程を終えた。
合宿中の練習は、ほとんどが非公開で行われた。よくあるのは練習の冒頭、ウォーミングアップ部分だけ公開で行い、その後の大半を非公開にするというパターンだが、ある日の練習では公開されて始まり紅白戦の間だけ施設外で待機を求められ、数十分後また練習が公開される、ということもあった。
そのため練習内容からは選考についてほとんどうかがうことができず、この合宿の肝心な部分はベールに包まれたまま。選手たちは五輪行きへの思いを隠さず、どこかピリついていることを認めた。
決して無愛想というわけでもなく、監督からスタッフ、選手の一人一人にいたるまで、取材すれば快く話を聞かせてくれる。一見、和気あいあいとはしているのだが、そこにはこの時期特有の緊張感が確かにあった。FIFA主催大会の登録人数は23人であるのに対し、五輪は18人。極めて狭い枠を争わなくてはならないのだ。
斉藤光毅、三戸舜介らが復帰
今回の選出メンバーを見ていくと、アジア最終予選にはクラブ事情で参加できなかった斉藤光毅や三戸舜介(共にスパルタ・ロッテルダム/オランダ)が復帰。ウイングやインサイドハーフは一気に激戦区となった。
予選の経験値があってもうかうかしていられない状況を、左ウイングを主戦場とする佐藤恵允(ブレーメン/ドイツ)も認め、考えを巡らせ結論を導き出した。
「他の選手にないものを出そうと思います。例えば自分はウイング、攻撃の選手だけど前線からの守備で奪い切れる力があると思う」