ゴルフPRESSBACK NUMBER
「日本のサソウが3.7億円ゲット」「渋野日向子と熱いハグ」22歳笹生優花がまたも快挙達成…3年ぶり世界一で五輪当確か「パリは日本代表で」
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph byUSGA
posted2024/06/04 11:02
全米女子オープンのトロフィーに名前が刻まれるのを見守る笹生優花(22歳)
もちろん、米メディアもこの快挙を称えている。
米専門局「ゴルフチャンネル」では、序盤の6番で叩いた4パットを乗り越えた末にスコアを重ねた逆転劇を評価し、「サソウは正直さで人々を魅了しただけでなく、勝利までしてみせた」と、戦いぶりだけでなく人柄にまで言及する記事を掲載。さらに、米スポーツ専門誌「スポーツイラストレイテッド」は、ゴルフ界のゴールドラッシュに触れ、笹生が女子ゴルフでは最も高いとされる240万ドル(約3億7700万円)の優勝賞金を得たと驚きをもって報じている。
前回はフィリピン国旗が掲げられた
そもそも、日本勢としてメジャー大会を2度優勝したのは男女を通じて初だが、もっと言えば、正しくは「日本人」として全米女子オープン制覇は今回が初になる。
ADVERTISEMENT
というのも、2021年全米女子オープン優勝時は、フィリピン国旗が掲げられていた。彼女は日本人の父・正和さんとフィリピン人の母・フリッツィさんとの間に生まれ、当時は「フィリピン」国籍だったためだ。同年8月の東京オリンピックにもフィリピン代表として出場したが、11月には日本国籍を選択した。
2度目のメジャー制覇時には「2021年の優勝は自分の母に恩返し。今回は父に恩返しです」というのが彼女のスタンスだ。
ちなみに笹生がメジャー初制覇した時には、ボクシング世界6階級制覇などで知られる“フィリピンの英雄”マニー・パッキャオも当時、笹生の快挙をX(旧ツイッター)で綴っていたほど。笹生もまたフィリピンゴルフ界の“英雄”なのだろう。