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「ねー最近、ゲンキどうしてる?」槙野も心配…元日本代表・原口元気33歳が語る“今季わずか25分”の本音「戦力外なんで、我慢するしかなかった」
posted2024/05/22 11:29
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
Taisei Iwamoto
名手シャビ・アロンソに率いられたレバークーゼンが史上初の“無敗優勝”という偉業を成し遂げたドイツ・ブンデスリーガ。その陰で躍進を遂げていたのが、シュツットガルトだ。昨季は残留争いを演じていたチームが2位でシーズンを終える大躍進。日本代表DF伊藤洋輝も守備の要として存在感を放った。そんな好調なチームにおいて、人知れず苦しんでいたのが原口元気だった。33歳、岐路に立ったベテランの思いが溢れた。〈全2回の1回目/後編へ続く〉
「ねー最近、原口元気どうしてる?」
シュツットガルトは18日、原口元気が今季限りで退団すると発表した。2023/24シーズンの原口は公式戦出場2試合、合計25分。契約満了のこのタイミングで退団するのは自然な流れだった。
少し前のことだ。カタールで行われたU23アジアカップで、テレビ解説のために現地入りしていた槙野智章さんと話すことがあった。様々な話題に触れるなかで槙野さんが聞いてきた。
「ねー最近、原口元気どうしてる? 俺がJリーグで監督になったら選手として欲しいって本人にも言ってるんだけど、今どうしてるのかな」
浦和レッズ時代の後輩・原口を心配するのも、自身がJリーグで監督になりたいというのも、いたって真面目な様子だった。
確かに原口のことは気になっていた。今季、ブンデスリーガ取材の中でも原口に話を聞く機会はゼロだった。試合に行ってもベンチ外か、出場機会がないことがほとんど。なんと声をかけて良いかわからないし、本人だって出場していないのに話を聞かれても嬉しくないだろうと思っていた。
だが、第33節アウクスブルク戦の試合後、ちょっと声をかけてみることにした。33歳の誕生日(5月9日)翌日でもあったし、シーズンも終了するからというなんとなくの口実もあるし、槙野さんが気にかけていたこともうっすら頭をよぎっていた。