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甲子園の風BACK NUMBER
甲子園出場と東大合格…本当に両立できる? 『ドラゴン桜』作者がズバリ「受験勉強のコツは2つしかない」「(佐々木)麟太郎君と話しました」
posted2024/04/04 11:00
text by
柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph by
Shigeki Yamamoto
実は「今年も東大挑戦者がいた」花巻東
――菊池雄星(ブルージェイズ)や大谷翔平(ドジャース)を輩出した岩手・花巻東の硬式野球部から、東京大学合格者(2021年、大巻将人さん/卒業は2019年)が出たことに続き、今年は高校通算140本塁打を放った佐々木麟太郎選手がアメリカのスタンフォード大学に進学することが決まりました。先生の出身地でもある岩手の私立高校で、『ドラゴン桜』のようなことが現実に起きています。
三田 ハハハハ。確かにそんな印象はありますね。将来的にメジャーに行くような怪物だけでなく、甲子園も東大も目指したいという生徒も現れた。実は、今年も東大にチャレンジした花巻東の卒業生がいて、東京で浪人生活を送っていた彼に僕も時々、アドバイスすることがありました。素晴らしいことだと思いますね。
――麟太郎選手のスタンフォード大学進学が報道された際、真っ先に浮かんだのが三田先生でした。花巻東の佐々木洋監督との親交も深く、スタンフォード大学を視察されたこともある先生が、麟太郎選手の進路に関して何かしらアドバイスを送ったのではないか、と。
三田 いやいや、アドバイスなんて送っていません。ただ、昨年12月16日に、花巻東まで行って、麟太郎君と1時間半ほど話す機会がありました。その時はまだ進学先を絞り込めていないようでしたね。「どうなっているの?」と訊ねると、3校ほど候補があって、「どこの学校も敷地が広く設備が良くて、めちゃくちゃ魅力的で迷っています」と。
「佐々木監督は息子の実力をあまり信用していなかった」
――麟太郎選手もプロ志望届を提出していれば、昨秋のドラフトで上位指名があったかもしれません。本人が希望すれば、早稲田など野球も強い日本の名門大学にも行けたでしょう。そんな選手がアメリカの大学を選んだことをどのように思いましたか。