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坂本花織「むしろ4位で良かったかも!」大逆転で世界選手権3連覇…日本人初の偉業“舞台ウラ”「あなたは、今まで、そうして勝ってきた」 

text by

野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

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photograph byJIJI RRESS

posted2024/03/27 17:04

坂本花織「むしろ4位で良かったかも!」大逆転で世界選手権3連覇…日本人初の偉業“舞台ウラ”「あなたは、今まで、そうして勝ってきた」<Number Web> photograph by JIJI RRESS

日本人初の快挙となるフィギュアスケート世界選手権3連覇を果たした坂本花織

「めっちゃ日本語!きれいな発音!って思って、思わず振り返ったら、日本人一人もおらんやん!って、めっちゃ感動しました」

 合唱団は、日本語の発音に苦労しながら8週間練習してきたという。カナダのホスピタリティに、心が温かくなった。

勝ち続ける難しさを感じられた優勝

 女子では、ペギー・フレミング以来56年ぶりとなる3連覇。改めて、メダルの重みを振り返る。

「3連覇それぞれ嬉しさが違いました。一番うれしかったのはやっぱり、最初の金メダルかな。オリンピックのあと燃え尽きて、気持ち的にしんどい部分がたくさんあって。だからこそ、やりきったという思いが強かった。あの時は『君が代』を聞いて、日の丸を見て、泣きましたもん。

 2回目は、五輪シーズン後でやっぱり燃え尽きていて、でも世界選手権を連覇したいという気持ちもあって、その葛藤を乗り越えての優勝。そして今日は、今シーズンずっと調子が良かったぶん、ショート4位になった時に好調を維持しつづける難しさを感じました。常に勝ち続ける難しさを感じられた優勝だったなと思いました」

 すると中野コーチが「今日はよく頑張った」と労をねぎらいながら、こう続ける。

「今回は優勝するのに4位が必要だったんだと思います。気持ちが締まるし、後ろにもプレッシャーがかけられるし。ショート1位からだと難しかったんだろうな、と。それを神様が決めたんだと思います、花織は運が良いので。でも一番運がいいのは私です(笑)」

 中野コーチが、絶妙のタイミングで坂本のやる気を引き出し、練習で自信をつけさせ、結果に繋げる。女王チームの強さの秘訣を、垣間見た気がした。

思いがけない逆境からの大逆転。濃密な3日間についてはトークショーで!

坂本花織選手のトークショーを開催します。世界選手権の話を中心に、完全優勝を果たした今シーズンについてじっくりとお話しいただきます。(MC 野口美惠)
 【開催日時】
 2024年4月23日(火)19時~20時30分
 詳しくは>>>コチラ

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