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「大谷に面識はなく…顧客は通訳の水原一平」違法賭博の胴元弁護士は“大谷翔平と無関係”を主張…元大リーガーは“虚偽報告”で有罪判決に
posted2024/03/25 20:00
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph by
AFLO
水原氏の違法賭博を整理すると…
笑顔で開幕を迎えた大谷翔平選手がこんなスキャンダルに巻き込まれるとは、誰が想像しただろうか。一連の問題はすでに検察による捜査のメスが入っている。
今回の件を整理すると、連邦政府がブックメーカー(違法賭博)エージェントのマシュー・ボウヤー氏を摘発したことが発端だ。
米国テレビ局NBCLAによると、昨年10月に当局がボウヤー氏の家宅捜索を行い、パソコンや携帯などすべての通信機器を押収し、Digital Forensics(デジタル・フォレンジックス)と呼ばれる電子情報の分析によってすでに顧客名簿、メールやテキストでの通信、振込み履歴、口座情報などの洗い出しを行った。
その中に大谷選手名義での50万ドル(約7500万円)の振込が昨年9月、10月に履歴として残っていた。水原氏の賭博による負債のための支払いで、ESPNの取材によると送金総額は450万ドル(約6億8000万円)とも言われている。
違法賭博というだけでも問題だが、仮に水原氏が自分のお金で、野球を除くスポーツへの違法賭博を行っていたならば、おそらく罰金、加えて大リーグ機構から1年程度の処分もしくは罰金で済んだ可能性がある。しかし支払いが大谷選手の口座から振り込まれたため、大谷選手の違法賭博への関与が疑われることになった。
ボウヤー氏の弁護士「顧客は通訳の水原氏だった」
ボウヤー氏の弁護を担当するダイアン・バス弁護士はNBCLAテレビの取材に対して「最重要事項として、ボウヤー氏は大谷に面識はなくすべてのやりとりは水原氏と行っていた。顧客は通訳の水原氏だった」と何度も繰り返している。
バス弁護士はワシントンポスト紙の取材に、負債が億単位になったにも関わらず、ボウヤー氏が水原氏を泳がせ続けた(賭博させ続けた)のは「大谷と近い関係にあり、親友だったからだ」と話している。
お金を引っ張ってこられる絶好の顧客、つまりカモにされていたのだろう。