- #1
- #2
メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
水原一平氏は「賭博が違法と知らなかった?」胴元弁護士「ミズハラは野球賭博は行っていない」と明言も…検察官「ウソをつくことは重大な犯罪だ」
posted2024/03/25 20:01
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph by
AFLO
違法賭博を禁ずる大リーグ規則とは
大リーグ機構は野球賭博、違法賭博に関して下記のような規則を設けている。
「選手、審判員、クラブ(チーム)またはリーグの役員もしくは職員は、自身が関与しない野球の試合に賭けた場合は1年間、関与している試合に賭けた場合は永久資格停止処分を下す。また違法なブックメーカー、または違法なブックメーカーの代理人と賭けを行った選手、審判員、またはクラブ(チーム)もしくはリーグの役員もしくは職員は、コミッショナーが事実関係や状況に応じて適切と考える罰則を受けるものとする」
これは各チームのクラブハウスや球場内の掲示板にも貼られてある。
また大リーグ機構はシーズン前に選手や職員、審判、関係者などに野球賭博や違法賭博への関与を禁ずる規定やそれに伴うQ&Aなどをメールで送付しているほか、大リーグ機構の担当者がキャンプ中に各チームを訪れ、賭博などの違法行為についてのミーティングも開催される。
一般人以上に「野球賭博」「違法賭博」という言葉への認識が高いようにも感じられる。
水原氏はカリフォルニア州で賭博が違法と知らなかったと話しているが、大リーグ機構の『違法賭博の禁止』という条項を見た際に、合法(賭け金は前払い)と違法(後払い)の違いについて考えたり、スポーツ賭博をしていた『DraftKings』というサイトを調べたりはしなかったのだろうか。
とても不可解だ。
大リーグ関係者の中には「ブッキー(ブックメーカーのこと)と直接やりとりしている時点で違法と知っているはず」と眉を顰める人も多い。
ESPNに対し、水原氏は国際サッカー、NBA、NFL、大学のアメフトに賭けていたとし、野球への賭博は絶対になかったと話し、ボイヤー氏を担当するバス弁護士も「ミズハラは野球賭博は行なっていない」と明言している。
過去に野球賭博で処分を受けた選手は…
前述したプイグ氏のケースを見ると、電子情報の解析によって賭けたスポーツ、金額、回数、負債額が明確に出てきていることを見てもわかるように、バス弁護士はボイヤー氏の提出した電子情報の解析を元に声明を発表しているはずで、この点は信憑性はかなり高いように感じられる。
水原氏は野球賭博をしていないと言うが、大谷選手に関する情報(特に移籍などに関して)をボウヤー氏に漏洩していた場合は問題は複雑化する可能性がある。