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大谷翔平は「売り切れ男」、ダルビッシュ有は「義理までワールドクラス」…韓国人記者が語るソウルシリーズ狂騒曲《相乗効果で韓国リーグも完売続出!》
text by
姜亨起Kang Hyeong Gi
photograph byJIJI PRESS
posted2024/03/19 11:04
大谷が新妻・真美子さんを同伴したこともあり、ドジャース到着時の仁川空港には多くの報道陣やファンが詰めかけた
もはや世界規模のスターと言える大谷を、韓国では「漫画から飛び出てきたような男」を意味する「マンチンナム」と呼ぶが、最近では「プムジョルナム」という愛称でも親しまれるようになった。「プムジョル」の意味は「品切れ」。魅力ある男性がゴールインして『売り切れ』となったことを比喩していて、大谷の結婚を祝福する意味も込めて用いられるようになった表現だ。キム記者が言う。
「大谷はそもそも一挙手一投足のすべてが話題になる選手ですが、滅多に私生活を公開しない『神秘主義』としても知られていましたよね。だからこそ、突然の結婚発表はまさに『爆弾発言』だったと言えますが、今回のようにSNSを通じて疎通を図る姿はファンとしては嬉しいでしょう」
そしてもう一人、ダルビッシュ有への称賛も惜しまなかった。
「以前からあまりに有名な選手だったじゃないですか。韓国としては2009年のWBC決勝など国際舞台で痛みを味わった選手ではありますが、彼もやはり同じアジア人として、メジャーで活躍している姿は嬉しいものですよ」
来韓直後には自身の熱狂的ファンが経営するカフェをサプライズ訪問し、「義理までワールドクラス」と国内でさらに人気を高めているダルビッシュ。今回のソウルシリーズで開幕投手を担う37歳を、キム記者は高く評価する。
「確かに、年齢的にはベテランの選手ではありますが、私は技量低下の兆候を感じません。刃のように鋭く曲がるスライダーは有名ですし、シンカーやカットボール、フォークなど別の球種も素晴らしい。平均球速もまだ150km以上を誇っています。昨季はシーズン8勝とやや苦戦した様子もありましたが、まだ十分に15勝以上を狙えるピッチャーだと思います」
残念なのは球場のキャパシティ
そのダルビッシュと大谷の日本人対決は開幕戦の大きな見どころだが、韓国メディアの間でより注目されているのは『ミニ韓日戦』だ。今回の2連戦ではコ・ウソクvs大谷、キム・ハソンvs山本由伸といった「投打韓日戦」の実現可能性があるが、キム記者は彼らのマッチアップの行方をどう予想するだろうか。
「現時点でうかつに結果を予想することはできませんが……一人の韓国人として、コ・ウソクやキム・ハソンに活躍してもらいたいという気持ちは当然あります。ただそれと同時に、大谷の豪快なホームラン、山本の炎のような剛速球を見たいというのが正直なところです。
メジャーMVPの大谷と『MLB新入生』コ・ウソク。そして、ゴールドグラブ受賞者のキム・ハソンともう一人のルーキー山本。経験者が勝るか、新人選手がそれを上回るのか。早く彼らの対決を見てみたいですね」