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栗山英樹の予言「(大谷翔平は)楽しそうな時は成績が残る」大谷の表情に恩師が感じた“プラスの変化” ドジャース大谷は何が変わった?
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byNanae Suzuki
posted2024/03/16 11:02
15日に韓国へと到着した大谷。順調な調整が進む中、その充実した表情に恩師は昨年以上のさらなる活躍を言及した
「非常に落ち着いているというか、手術明けのシーズンである中でも非常に順調に来ているんだろうなという表情に見えました。いつも楽しそうな時は成績が残るんですけど、まさにそういう感じがします。ロバーツ監督とも話をする中で、すごくいい環境をみんなが作ってあげようとしている感じもあると思うんですね。表情を見る限り、数字は残るだろうなという雰囲気でしたね。野球に関して、すごくいい環境でやれているんだろうなと思いました」
「強者」のメンタリティー
エンゼルス時代には、スーパースターのトラウト、アンソニー・レンドンだけでなく、近い将来の殿堂入りが確実視されるアルバート・プホルスとも同僚としてプレーした。だが、いかに個々の能力が傑出していても、チームとしての結果が伴わなければ、野球選手として本当の満足感は得られない。
ドジャースの場合、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、クレイトン・カーショーとMVP経験者が居並ぶだけでなく、13年以降、11シーズンで地区優勝10回、20年には世界一と、メジャー屈指の実績に基づく、揺らぐことのない自信と同時に、「refuse to lose(敗れることを拒む)」を掲げる「強者」のメンタリティーがチーム全体に浸透した。
両軍の顕著な違いが出るとすれば、おそらく今季終了後――。
「勝つことが一番大事」と言い切る大谷にとって、混戦の中でプレーオフ進出を目指してもがくチームと、世界一奪還を至上命題とするチームの相違点は、おそらくユニホームの色の違いだけでは計れない。