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栗山英樹の予言「(大谷翔平は)楽しそうな時は成績が残る」大谷の表情に恩師が感じた“プラスの変化” ドジャース大谷は何が変わった?
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byNanae Suzuki
posted2024/03/16 11:02
15日に韓国へと到着した大谷。順調な調整が進む中、その充実した表情に恩師は昨年以上のさらなる活躍を言及した
大谷は再会した古巣チームに…
公式戦前のキャンプの段階で、ドジャースの組織力、底力を、大谷自身が実感するのは時期尚早に違いない。3月5日のオープン戦で古巣エンゼルスと対戦した際には、努めて冷静に、客観的に思いを語った。
「どっちがいいとかではなく、チームの色があると思うので、まだ1カ月ですし、もっともっと、僕も由伸(山本)もそうですけど、一緒に時間を過ごすうちにもっともっと馴染めるんじゃないかなと思います」
春季キャンプの本拠地アリゾナ州グレンデールでエンゼルスと対戦し、盟友マイク・トラウトら同僚と久しぶりに再会した感慨も、本音を包むかのようにサラリと口にした。
「変な感じはないですかね。向こう側にいるので。向こうのホーム(キャンプ地テンピ)だったらまた違うんじゃないかとかと思いますけど、こちら側のホームでしたし、そういう点ではあまり違和感はなかったかなと思います」
表面上の言葉だけで、大谷の本心は探れない。ただ、赤いユニホームが「他球団」として目に映ったとすれば、大谷のマインドは、おそらくドジャースの一員として、完全に「リセット」されていたに違いない。
栗山英樹の視点
新たな環境に身を投じた大谷の現在地での感覚を、これまでもっとも近くで見守ってきた恩師は、正確に理解していた。日本ハム時代だけでなく、昨年3月のWBCでも一緒に戦った栗山英樹氏(日本ハムCBO=チーフ・ベースボール・オフィサー)は3月13日、ドジャースのキャンプ地、グレンデールで約1年ぶりに大谷と再会した。その際、底抜けに明るい大谷の表情に、栗山氏は、プラスの変化を感じ取っていた。