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青学大“箱根連覇”に最大のライバル出現? 大阪マラソン&学生ハーフで優勝、下級生も大躍進…絶好調の國學院大 前田監督は「平林の5区もある」
text by
和田悟志Satoshi Wada
photograph byYuki Suenaga
posted2024/03/14 06:00
学生ハーフで優勝した國學院大2年生の青木瑠郁。キャプテンで大阪マラソン優勝の平林清澄や山本歩夢といった上級生エースに肩を並べられるか
その他にも、惜しくも優勝を逃したレースももちろんあるが、各地の大会で國學院勢の好走が目立つ。
2月23日のADIDAS TOKYO CITY RUN 2024(5km)では、原秀寿(3年)が日本人2位(4位)。3月3日の金栗杯玉名ハーフマラソンでは上原琉翔(2年)が、トップに1秒差の3位、後村光星(1年)が初ハーフで7位に入った。日本学生ハーフは、優勝した青木に続き、辻原輝(1年)も5位入賞を果たしている。
狙うは「来年の箱根駅伝総合優勝」
「箱根駅伝の101回大会を狙っているというのは、今回のロードシーズンで匂わせられたと思う」(前田監督)
最高の形で今シーズンを締め括ったと言えるだろう。
新シーズンは“箱根駅伝総合優勝”がチーム最大の目標だ。
「上原と瑠郁を成長させないと優勝は近づいてこない。平林に加えて、(箱根を欠場した)歩夢も戻ってきている。この4枚をしっかり固めて、山もしっかり育成するなど、したたかに準備をしていきたい。瑠郁が2区を走れるぐらいになってくれれば、平林の5区もあるんですけどね。あとは本番。本番に合わせる、私の力がないといけません。
新1年生も良い素材だなと思う選手がいて、4学年がそろうので、時代を作りたい。今年は本当の意味でのスタートになるかもしれません」
手応えを感じつつも、指揮官は気を引き締め直していた。
新チームはスローガンに『歴史を変える挑戦 Ep.3』を掲げる。“Ep.3”とあるように、このスローガンを掲げるのは実は3回目となる。
最初に掲げた年(2010~11)は、箱根駅伝で初めてシード権を獲得した。あの“寺田交差点”事件で10位に滑り込んだ時だ。エピソード2(2019~20)では、出雲駅伝で初優勝を果たし、箱根でも3位に入る健闘を見せた。
いずれもスローガンを体現し、学生長距離界に國學院の名を刻んできた。
箱根で初シード権、初表彰台と来たからには、エピソード3を完結させるために成すべきことは1つしかない。