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野手→投手への転向に「やりがいはない。必死です(笑)」中日・根尾昂に聞いた、それでも打撃練習もする理由「9番として嫌なバッターになりたい」 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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posted2024/03/05 11:01

野手→投手への転向に「やりがいはない。必死です(笑)」中日・根尾昂に聞いた、それでも打撃練習もする理由「9番として嫌なバッターになりたい」<Number Web> photograph by Haruka Sato

キャンプ地で取材に応じた根尾昂。投手転向3年目、異例の挑戦に取り組む現在地と打撃練習を続ける理由を問うた

オフは何をしている?

 さて、バッティング練習も「息抜きではない」と語る根尾はオフタイムをどのように過ごしているのか。そこでもストイックな素顔が垣間見えた。

「オフは寝ています。いつも1日9時間、10時間ぐらい寝るんですけど、休みの日はもっと寝ています。寝るのが好きというのではなく、体調管理。最初はよく眠れなかったんですが、最近はなんとかして寝られるようになりました。週に1回登板というのは、野手の時を考えるとたった1回か、という感じがするのですが、実際にはその1回に向けた体調管理がすごく大事になると思う。6日間でどれだけ回復できるか。一流のピッチャーはみんなそうやって考えていると思うので、そこは色々な方の意見も参考にしながら過ごしています」

あえて、本は読まない

 大阪桐蔭時代は「東大にも合格できる」と言われた秀才だけに、読書などに勤しんでいるイメージもあるが、実は「本を読む」こともあえて遠ざけているのだという。

「近くのものを見たくない。目をチカチカさせたくないんです。スマホとかも長時間使うことはなくて、見るときはなるべくパッと画面を見てすぐに目を離すようにしているんです。目は大事ですから。なるべく遠くのものを見てボーっとしています」

思い描いていたプロ6年目の姿とは全然違う

 4月には24歳になる。プロ入り時に思い描いていた「プロ6年目」とはだいぶ違う道のりをたどってきたが、根尾はその経験の意味をどのように捉えているのだろう。

「18歳、19歳のとき思い描いていた23、24歳とは全然違いますよね。まず、ピッチャーをやっているとは思っていなかったですから。でも、それは自分が選んだ道なので、それがより良いものになるように、そうするのは自分次第だと思っています。先も後もあまり気にしない。とにかく目の前のことをしっかりやる。この先沢山投げて、いっぱい勝って。チームが優勝できるような……そのローテーションの一角になれるようにと思っています」

負ける度、もう本当に気持ち悪くなる。負けたくない

 大阪桐蔭高校では、2年春から3年夏まで4季連続で甲子園出場を果たし、春夏連覇を含む3度の優勝を経験した。「最強世代」と言われたチームを引っ張ってきただけに、勝利にこだわる思いは強い。

【次ページ】 本当に負けないピッチャーというのが理想

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