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<野口みずき×前田穂南スペシャル対談>「次の目標は“アレのアレ”」女子マラソン日本記録更新をゴールではなく通過点へ 

text by

和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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photograph byNanae Suzuki/ Sidekicker 森脇育典

posted2024/02/27 11:00

<野口みずき×前田穂南スペシャル対談>「次の目標は“アレのアレ”」女子マラソン日本記録更新をゴールではなく通過点へ<Number Web> photograph by Nanae Suzuki/ Sidekicker 森脇育典

シューズを履き慣らすための工夫

野口 2021年の世界大会は薄底のソーティで走っていましたが、今回の大阪国際女子マラソンでは厚底のMETASPEEDで日本記録を更新しました。厚底の感覚をつかめたのはいつぐらいから?

前田 わりと最近で、去年のMGC前ぐらいです。薄底の時は、足の指をしっかり使って地面を掻くように走っていました。そういう癖があったので、厚底を履くと走れなくて、履き慣らすのに苦戦しました。厚底は足指を使わなくても走れますから。

野口 履き慣らすためには、どんな工夫をしましたか?

前田 走って慣らすしかないって思ったので、ジョグでも厚底を履いて、ひたすら走って感覚を掴んでいきました。最初はMETASPEED SKYでジョグしていました。今はジョグではNOVABLASTを履いています。

野口 薄底、厚底にかかわらず、履き慣らしていくことは大事なことだと思います。

 私の現役時代は厚底のレーシングシューズではありませんでしたが、今の私が履いてみても、すごく合っているなっていう感覚があります。自然と前傾姿勢になるし、気持ちよく腕が振れる感覚がある。腕振りと下半身とがぴったり連動してくると、スムーズにスピードに乗ってきます。だから、これを現役時代に履いていたらどうだったんだろうなって思っちゃいます(笑)。

前田 厚底になってフォームも変わったし、体の使い方も薄底の時とは全然違います。履き慣れてからは、フィットしている感じがあって、とても走りやすいです。

野口 疲労感も小さくなったんじゃない?

前田 はい。脚の疲労感の違いはすごく感じています。薄底でレースを走っていた時は、ふくらはぎの筋肉痛がひどくて、走り終わった後に屈伸もできないくらいだったんです。厚底になってからは、それが全くなくなりました。

 脚が動かなくなってきた時に、無理やり動かしたり、乱れたフォームで走ったりすることがケガにつながると思っています。でも、METASPEED シリーズだと、ペースにはまれば、きつくても脚が動く感覚があるんです。

野口 わたしも、現役時代も今も、ずっとASICSのシューズを履いていますが、METASPEED シリーズはバリエーションがあって、自分に合ったモデルを選べるのもいいですね。

次の目標は“アレのアレ”

野口 大阪国際女子マラソンのレース前は、目標を“アレ”と表現していました。

前田 目標を口にした時に、自分にプレッシャーをかけてしまって、体にも重圧がかかっている感じがあったんです。たまたま阪神の岡田彰布監督が“アレ”という言葉を使っていて、すごくいいなと思ったので私も使いました。

野口 私は逆。例えば、初マラソンの時に「初マラソン世界最高を狙います」って記者会見で言ってしまうような、大風呂敷を広げるタイプでしたね(笑)。でも、悪い意味ではなく、自分をうまく煽っていました。

 “アレ”を成し遂げた今、次の目標はなんですか?

前田 今のところは“アレのアレ”で(笑)。

野口 おーい!(笑) でも、“アレ”があれだったので、“アレのアレ”があれなんだろうなっていうのはだいたい想像できます(笑)。頑張ってね!

前田 ありがとうございます!

METASPEED シリーズの詳細はこちらよりご覧いただけます。
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