筒香　もちろん実現出来たことは、非常に嬉しいです。でも一番は、やっぱりこのアカデミーで子供たちがちょっとでもいい環境を得て、社会に出たときの土台となるようなものを作ってあげることができたらなあということなんです。僕はあのアカデミーでやっていることは、野球選手になることがゴールじゃないと思っているので。まだまだこれからアカデミーについても色んなことを勉強して、子供たちにもっといいものを提供するために、自分の知識量であったり人間力を日々、磨いていかないといけないなと思っています。

――同じメジャーリーガーの菊池雄星投手（トロント・ブルージェイズ）が今年2月に、やはり自費で地元の岩手・花巻に屋内野球施設「King of The Hill」を建設。少年野球や高校球児の練習でも使えるよう一般市民にも開放予定です。

筒香　雄星はここ数年はメジャーでも会えてないですけど、同級生ですし昔からちょくちょく連絡をとってきた仲間です。やっぱり現役中に何か子供たちのためにやるというのは、本当に意味があることだと思います。やっぱり現役の選手っていうのはすごく発信力があると思うので、今後も現役選手からああいった選手が一人でも多く出てきてくれることを願っています。雄星ともいずれこの件についても、ゆっくり話をできたらなと思いますね。

――こうした動きのきっかけとなったのは、やはり筒香選手の発言と行動だったと思います。

筒香　触発されて自分もこうやってやろうっていう選手が出てきてくれたら素晴らしいなあと思うし、今回の雄星の行動は少しでもこうした動きが広がっていくきっかけになったと思います。一つでも多くああいう施設ができて欲しいなと思うので、本当に現役選手、誰かやってくれよと思いますね。

何時間でも話せる自信がありますよ（笑）

――これまでは野球選手の貢献というと、野球教室で子供たちを指導することが中心でした。それはそれで野球人口の裾野を広げたり、それなりに意味はあると思います。ただ、こうしたさらにスケールの大きな行動をできる選手は、まだ他にもいると思いますからね。

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