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「マジで高校生のレベルじゃない」日本代表も絶賛…春高バレー連覇・駿台学園が強すぎる理由「僕たちは高校バレーの考え方を変えた」
posted2024/01/10 11:03
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Naoki Nishimura/AFLO SPORT
「強い」を超えて、「強すぎる」。
春高バレーが2011年に3月から1月開催に移行して以降、男子では星城(愛知)、東福岡(福岡)に続いて3校目となる連覇を成し遂げた駿台学園(東京)の力はずば抜けていた。
証言するのは、もはや対峙した高校生だけではない。春高バレーに先立ち、昨年12月に開催された天皇杯で対戦したウルフドッグス名古屋の日本代表リベロ・小川智大も絶賛する。
「個の力も高いし、組織力もあって、ミスが少ない。マジで高校生のレベルじゃないし、めちゃくちゃレベルが高いです」
日本代表選手にも「レベルが高い」と言わしめる。何がそんなにすごいのか。試合を見れば一目瞭然だ。
まるで日本代表のバレーボールのよう
まず、ボールがコートに落ちない。相手の強打や軟打に対してもブロックで塞ぐべきコースを封じ、ブロックを抜けたボールはアウトサイドヒッターの主将・亀岡聖成(3年)やリベロの谷本悦司(2年)がレシーブで“拾う”のではなく“つなぐ”。上がって終わり、ではなく、攻撃に展開できるボールをつなぎ、多彩な攻撃陣がやみくもに打つだけでなく、状況を見極めて無理に勝負しないほうがいいと判断すれば、リバウンドを取ってから攻撃を展開する。
二段トスの精度や、レシーブの質。細かな一本一本の完成度も高く、まるで男子バレー日本代表を彷彿させる戦いぶりで相手を圧倒した。すべてのチームが「打倒・駿台」を掲げて臨んだ春高バレーで、インターハイに続く二冠を達成するという、まさに“絶対王者”と呼ぶにふさわしい戦いぶりを見せた。