欧州サッカーPRESSBACK NUMBER

三笘薫26歳「試合に出れば言い訳はない」勝利の握り拳、街中には「ミトマの漢字Tシャツ」サポと猫が…カメラマンがアテネで見た“美しい風景”

posted2023/12/07 17:01

 
三笘薫26歳「試合に出れば言い訳はない」勝利の握り拳、街中には「ミトマの漢字Tシャツ」サポと猫が…カメラマンがアテネで見た“美しい風景”<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

過密日程の中でタフな戦いを強いられている三笘薫。それでもブライトンの勝利のために尽くす姿はファインダー越しからも伝わってくる

text by

中島大介

中島大介Daisuke Nakashima

PROFILE

photograph by

Daisuke Nakashima

 日本人カメラマン中島大介氏が欧州の日本人フットボーラーと街の日常をファインダー越しに追うシリーズ。三笘薫は11月のW杯アジア2次予選を負傷の影響によって離脱したものの、所属するブライトンで戦線復帰している。その三笘の先発復帰戦となったヨーロッパリーグAEKアテネ戦の撮影に、ギリシャへと足を運んだ。〈NumberWebフォトレポート〉

 試合終了のホイッスルが吹かれた時、力強く拳を握りしめる三笘薫の姿を写真に収めることができた。

 11月30日、UEFAヨーロッパリーグ、グループステージ第5戦。三笘の所属するブライトンは、敵地でのAEKアテネ戦に勝利して勝ち点3を手に入れた。この3ポイントの上乗せによってグループBの2位以上が確定した。

 ただ16チームで行われる決勝トーナメントには、各グループ1位が直接進めるのに対して、2位のチームはチャンピオンズリーグのグループ3位8チームを加えた“決勝トーナメントプレーオフ”を戦わなければならない。第5節終了時点での順位は1位マルセイユ、2位ブライトン、その勝ち点差は1ポイント。そして12月14日の最終節には、ホームにマルセイユを迎える。

 マルセイユの後塵を拝するブライトンにとって、その最終節が1位をかけた直接対決となるためには、敵地とはいえ対アテネ戦は絶対に勝たなければならない試合だった。

 チームを悩ませるのは、続出する負傷者と過密日程。アテネ戦でも攻撃面での良さを発揮することはできず、相手に押し込まれる時間が多くなった中での勝利である。

 グループ突破を決めると共に最終節に1位突破の可能性を残す、そんな挑戦者としての力強いガッツポーズだった――。

負傷明けの三笘が見せた精悍な表情とカットイン

 11月の代表ウィーク、W杯予選を戦う日本代表へ合流した三笘だったが、怪我によりチームを離脱せざるを得なかった。そして代表ウィーク明けとなった直近のノッティンガム戦でも招集外となっており、この大事な一戦での出場も危ぶまれていた。

 そんな状況での撮影だったが、先発メンバーとしてアップに臨む三笘の姿をピッチに見つけることができた。白で統一されたトレーニングウエアを纏った22番は、怪我の影響を感じさせず軽快な動きを見せていた。そして選手入場時の引き締まった表情がこの試合への意気込みの高さを感じさせた。

 左サイドへ入った三笘は、開始早々チャンスを演出する。

【次ページ】 次第に深い位置からのドリブル、交代時の表情は…

1 2 3 NEXT
#三笘薫
#ブライトン
#AEKアテネ

サッカー日本代表の前後の記事

ページトップ