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三笘薫26歳「試合に出れば言い訳はない」勝利の握り拳、街中には「ミトマの漢字Tシャツ」サポと猫が…カメラマンがアテネで見た“美しい風景”
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2023/12/07 17:01
過密日程の中でタフな戦いを強いられている三笘薫。それでもブライトンの勝利のために尽くす姿はファインダー越しからも伝わってくる
チームの総力を上げて最少得点差での勝利の時を迎えると、三笘は雄叫びをあげた。そして冒頭で触れた通り――拳を力強くギュッと握り締めた。
「試合に出れば言い訳はない」
その視線が見つめる先には、過密日程が続くプレミアリーグ、そしてEL最終節マルセイユとの直接対決がある。
選手たちは、遠くアテネの地まで応援に駆けつけたサポーター席に近づき、感謝と喜びを分かち合った。盛り上がる選手たちの1列後ろには緊張から解放され、ホッと安心した笑顔を見せる三笘の姿があった。
そんなELの後、三笘は週末のプレミアリーグのチェルシー戦に途中出場。そして再び迎えたミッドウィークのブレントフォード戦に先発フル出場し、2ゴールに絡む活躍でブライトンを逆転勝利に導いた。アテネで見せた握り拳と、その意志を体現するかのような活躍を見せている。
アテネの神殿近くにいた“猫と三笘Tシャツサポ”を撮った
『デイリーミラー』紙のWEB記事によると、この日1600人程のブライトンサポーターがアテネ入りしていた。少なくはないが、多くもない。ロンドンより直行便で4時間前後、2時間の時差もある。平日開催ということも考えると簡単な旅ではない。
試合前、試合翌日とギリシャの首都を散策してもそこまで多くのユニホームを着て闊歩する姿を見かけなかった。
代わりに目についたのが、野良猫だった。やけに人馴れした猫を撮影していると、ブライトンサポーターがふらりと通り過ぎていく。
アテナ観光の目玉とも言える、アテナイのアクロポリスに鎮座するパルテノン神殿。
その麓のプラカ地区にあるカフェに座りながら野良猫にカメラを向けていると――その猫がひきつけたかのように、また1人ブライトンサポーターが。ユニホームではなく、三笘薫と漢字で書かれた似顔絵入りのTシャツを着用していた。聞くまでもないが、昨夜のアテネ対ブライトン戦を見に来ていたという。
サッカーと旅。
チームの応援が一番だが、それと同じくらいギリシャ観光も楽しみにしていた。これからパルテノン神殿へ向かうという。
今季初のELでの戦いに臨んでいるチームとサポーターにとって、グループ突破を決めたことでさらなる旅の扉が開いた。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。