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〈マンガ〉「は、羽生善治会長がセルフ表彰式!?」「藤井聡太竜王は3連覇…渡辺明九段の最長9連覇スゴすぎ!」観る将が描くエモい将棋ニュース
posted2023/12/01 06:00
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph by
Junsei Chida/Keiji Ishikawa
急に冬の訪れを感じる今日この頃、サッカーや野球など様々な競技が大詰めを迎えていましたが、将棋界では2023年の締めくくりになり始めた11月も話題満載でしたね。イラストで振り返ってみることにしましょう!
1)藤井八冠、竜王3連覇で2023年八大タイトル締め
第36期竜王戦第4局が11月10、11日に北海道小樽市の「銀鱗荘」で行われ、藤井聡太竜王・名人が伊藤匠七段に勝利し、4連勝で同タイトル3連覇を果たしました。
……とニュース風に記すのですが、担当編集さんが「竜王戦と前身の『十段戦』を3連覇以上した棋士がどれだけいるのか気になったので、調べてみました」とのこと。
〈竜王戦・十段戦を3連覇以上したことのある棋士〉※段位などは省略
・竜王戦(1988年~)
渡辺明:9連覇(2004~2012年、同タイトル合計11期)
藤井猛:3連覇(98~00年、同タイトル合計3期)
・十段戦(1962~87年)
大山康晴:6連覇(62~67年、同タイトル合計8期/九段戦で4連覇と合計6期)
中原誠:3連覇(70~72年)、6連覇(74~79年、同タイトル合計11期)
4人ともすさまじい記録! 竜王戦では羽生善治九段に谷川浩司十七世名人、豊島将之九段、十段戦時代の米長邦雄永世棋聖、加藤一二三九段も2連覇が最高だったとのことで、あらためて藤井竜王・名人が成し遂げた3連覇という記録の重みを感じました。
一方、「同学年対決」として注目を集めた伊藤七段にとっては、つらい結果になったかとお察しします……ただ将棋に一意専心するとの評判が聞こえる伊藤七段だけに、この経験を糧に、さらなる飛躍を願っています。
2)羽生会長セルフ表彰、渡辺九段の初立会人がエモい
藤井竜王・名人の活躍はタイトル戦にとどまりませんでした。11月19日に行われた将棋日本シリーズJTプロ公式戦決勝で、糸谷哲郎八段に勝利して同大会連覇を達成。「八冠独占+2年連続での一般棋戦グランドスラム」という破天荒な記録も本当に実現可能なのではないか? というほどです。強い……!
そして八冠制覇の偉業を祝して、内閣総理大臣顕彰を受けていました。総理官邸でインタビューを受ける藤井竜王・名人というテレビ画面からは……21歳と思えない風格が。
加えて3人の偉大なタイトル経験者も、それぞれ話題を提供してくれました。