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侍ジャパン、韓国にサヨナラ勝ちでアジア連覇! 井端弘和監督が仕掛けた2つの決断…送りバント“封印”を解き、佐藤輝明の打順を変えた本当の狙い
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byGetty Images
posted2023/11/20 17:21
アジアプロ野球チャンピオンシップ決勝、韓国をサヨナラ勝ちでくだし優勝を果たした侍ジャパン・井端弘和監督。東京ドームでの胴上げで宙に舞った
「ホッとしています。若い選手が躍動してくれて満足ですし、全員が持てる力を出してくれた」
10年後につながる日本野球のスタート、と規定していたこの大会だった。若手選手を発掘し経験を積ませる。それが第一の目的だった。だが同時に国際試合で勝つことの難しさ、そして勝った喜びを経験させることも実戦の中からでしか得られない貴重な体験だと思っていた。
1年後にはフル代表で戦う「WBSCプレミア12」が控え、そこから2026年の第6回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)、さらには2028年のロサンゼル五輪へと道は続く。
「国際試合を経験し成長した選手たちが1人でも多く、また侍ジャパンのユニフォームを着てくれたらと思います。欲を言えば(今回のメンバーの)半分以上が来て欲しい」
勝ちにこだわった決勝戦。宿敵・韓国を破り初陣をきっちり勝ち切って、監督・井端弘和の挑戦の第一歩が踏み出された。