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「こりゃエラーするわ」荒木雅博が日本ハムの臨時コーチで驚いたエスコンの難易度…中日時代の悔いは根尾昂「内野手として何とかしたかった」その本意は?
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byJIJI PRESS
posted2023/11/14 11:02
新庄監督(右)と話し込む荒木雅博臨時コーチ
入団時は二軍のコーチ。2年目から4シーズンは一軍のコーチとして向き合った。何とか根尾を大きく育てたいと、荒木氏は個人的に大阪桐蔭の西谷浩一監督に、指導の仕方について教えを請うたこともある。内野手としてはチームの中に何人ももっと守備力が上の選手がいた。外野守備の適性は誰もが認めていたが、今度は打力が物足りない。投手をやらせておくにはもったいない打力の持ち主であり、野手とは思えないような質の高い球を投げる。何でもできるのは根尾の強みだが、突き抜けた武器がないのが弱みでもある。
「(投手になって)打撃をやっていないと、逆にああいう打撃ができるんです。YouTubeでも話しましたが、二刀流ができるんじゃないか。本職は無理でも、“どっちつかず”を極めることはできるんじゃないか。それは本当に思います」
二刀流の正解は、大谷翔平のように投打ともにモンスターである必要はない。中継ぎから守備につき、打席にも立つ。そんなゆるめの二刀流があってもいい。北の大地に根付いた究極の自由球団に触れて、荒木氏は選手が持つ可能性について深く考えさせられたようだ。