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「計量前に天下一品のラーメンを…」元世界王者・石田順裕はなぜ“過酷な増量”でヘビー級に挑戦したのか?「グラップラー刃牙の影響で(笑)」
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph byNumber Web
posted2023/11/12 17:03
中量級で世界のトップボクサーと渡り合った石田順裕が、キャリア晩年の「ヘビー級転向」の真意を明かした
「超満員の世界タイトル戦を」プロモーターとしての夢
石田ジムには今、20人ほどのプロ選手がいて、日本ランキングに5選手が名前を連ねている。もう一人、ノーランカーの平井乃智が8月に韓国に乗り込み、東洋太平洋スーパーバンタム級ランカーの韓国人選手に勝利した。「やっぱり番狂わせってたまらないですよね」――番狂わせでボクシング人生を変えた石田がリングサイドでだれよりも興奮していたであろうことは、想像に難くない。
選手はそれぞれの夢を持ち、日々のトレーニングに励んでいる。そして彼らを見守る石田にも夢がある。
「5年後の2028年に大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)で世界タイトルマッチを組むのが目標であり、プロモーターとしての夢です。そのときは、必ずアリーナを超満員の8000人で埋めたい。そのためにどうすればいいのかを本気で考えています」
世界を驚かせた男のチャレンジに終わりはない。
<第1回、2回から続く>