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“現地で愛される”三笘薫「なぜブーイングしない?」ブライトンサポーターは“ちょっと違う”「ミトマは難しかったよ」クラブ公式カメラマンは苦笑い
posted2023/11/07 17:05
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
AFLO
劇的な同点ゴールは、試合終了まで残り時間6分のところで生まれた。
11月4日に行われたエバートン対ブライトンのプレミアリーグ11節。不動のレギュラーとして4−2−3−1の左MFで先発した三笘薫は、それまでチャンスにあまり絡めずにいた。
しかし、相手の1点リードで迎えた後半39分、三笘は鋭い切り返しでひとりかわすと、左足で速い弾道のクロスボールを入れた。ブロックに入った右SBアシュリー・ヤングの足に当たってコースが変わり、そのままゴールに吸い込まれた──。
得点後、三笘は感情を爆発させ、バックスタンドのサイドラインに陣取るブライトンサポーターのもとへ。小さなガッツポーズを繰り返しながら、ハーフウェイラインまで突っ走った。
試合はこのまま1−1で終わった。ブライトンは土壇場で同点に追いついたが、下位に沈むエバートンから勝ち点3を奪うことができなかった。
結果として、国内リーグの直近5戦未勝利(3分、2敗)。そのせいだろう。試合終了のホイッスルが鳴ると、26歳のアタッカーは頭を抱えて下を向いてしまった。ピッチ内に入ってきたロベルト・デゼルビ監督と握手を交わした後、肩を抱かれたが、三笘は終始悔しそうな表情だった。
三笘が語った“反省”「雨の影響もありました」
試合スタッツを確認すると、ブライトンが80%のボール支配率を記録した。ブライトンがボールを終始握り続けたが、エバートンの固い守備ブロックをなかなか崩せなかった。取材エリアで、日本代表MFはエバートン戦を静かに振り返った。
「支配率がある中で、シュートの数が少なかった。また雨でピッチがスリッピーな中、自陣に引かれた相手を攻略するのも難しいところがあった。そこは分かっていますが、もっと前半から、サイドからシンプルに攻めるべきと思ってました。自分たちのやりたいこともあるので、そこで難しい展開になりました」