「動きがダイナミックで、被写体としてすごく魅力的なんだ。ただ、ドリブル突破を仕掛ける際に、どこに走っていくか、フェイントのタイミングを含めてわからない時がある。マーカーがカオルの動きについて行けないように、私も上手く撮れないことがあるんだ。ただ加入から1年以上経過し、私も慣れてきた（笑）。今はバッチリ撮影できる！　

　足技があって、あそこまでスピードのある選手も珍しい。足技がある選手はテクニックだけの場合が多いが、カオルにはその両方がある。少なくとも、これまでブライトンにはいなかったタイプの選手だ。本当に魅力的だよ」

　ヘイゼルウッドさんによると、三笘の動きをある程度、予測しながら撮影しているという。三笘はあるときは縦突破を仕掛け、またあるときは右足のアウトサイドでアーリークロスを入れる。後ろを向いたと思った途端に、素早くターンして前を向くことも多く、「カオルがボールを持ったときは気が抜けない」と苦笑いを浮かべた。

　試合後、悔しそうな様子だった三笘と、劇的な同点ゴールをスタンディングオベーションで称えたブライトンのサポーター。そして、被写体としての三笘の魅力を語ってくれたカメラマン──。雨が降りしきる中で行われたエバートン戦は、三者三様の表情が垣間見えた。