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松坂大輔「アテネの265球」(連載33)

posted2023/10/25 09:00

 
松坂大輔「アテネの265球」(連載33)<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

text by

石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

PROFILE

photograph by

Kiichi Matsumoto

4年前のシドニーでのメダル無しからリベンジを誓う松坂は、予選リーグのキューバ戦で先発し、勝利の立役者となった。迎えた決勝ラウンド、一度敗れたオーストラリアと激突する。

 2004年の夏。松坂大輔にとってのアテネ五輪はシドニー五輪のリベンジの舞台でもあった。プロアマ混合チームで持ち帰ることができなかったメダルをオールプロで勝ち取りたい。しかも金メダルを――酷暑の11日間で9試合という過密日程の中、キューバなどの侮れない相手が並ぶ。松坂は2試合に先発することになっていた。

◆◆◆

 オールプロのアテネ五輪は、プロアマ合同チームで戦ったシドニー五輪とはまったく違うプレッシャーがありました。メダルを獲ることへの周囲からの期待はより強くなった気がします。シドニーのときにYAWARAちゃん(柔道の谷亮子)が言った「最高で金、最低でも金」じゃないですけど、オールプロで挑む野球は、優勝して当たり前、という雰囲気がありました。

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