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大谷翔平「3つの手術」の選択肢とは? スポーツ整形外科の“名医”が断言「トミー・ジョン手術を採用すると思う」納得の理由 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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posted2023/09/12 17:14

大谷翔平「3つの手術」の選択肢とは? スポーツ整形外科の“名医”が断言「トミー・ジョン手術を採用すると思う」納得の理由<Number Web> photograph by JIJI PRESS

現在8試合連続での欠場となっている大谷翔平。今後の「選択肢」を医師に聞いた

トミー・ジョン手術でも、来季に間に合う?

 フィリーズのブライス・ハーパー外野手は昨年11月23日に「トミー・ジョン手術」を受けた。そして、今季DHとして復帰するまでに要した時間は23週弱だった。年齢も30歳で29歳の大谷とほぼ変わらない。

 仮に大谷が15日にトミー・ジョン手術を受けるとしよう。23週後は24年2月23日。来春のキャンプインには試合出場が可能な状態という計算だ。だが、ひとつ考慮しなければならないのは、大谷にとっては同手術が2度目という事実だ。投手としての復帰例では1度目より時間がかかるとされている。それでも来季開幕まで28週を残す。トミー・ジョンを選択したとしても十分間に合う可能性がある。

 3つの選択肢はいずれも来季開幕の打者出場を可能とする。ここにバレロ代理人が自信を持って語った根拠があると推測する。

人工靭帯か、トミー・ジョンか?

 では、3つの選択肢のどれを選ぶのか。この道で日本で最も著名な横浜南共済病院スポーツ整形外科部長の山崎哲也ドクターにお話を伺った。まずは「インターナル・ブレース」について。

「この術法はポリエチレン製の人工靭帯を使用するもので、最近米国を中心に多く行われている術式です。『人工靭帯+靭帯修復術』を一緒にするのが主流となっています。欠点は術後の長期成績が不明なこと。他の関節では否定された人工靭帯を使用すること。膝前十字靭帯に対する人工靭帯は現在まったく使われなくなりました」

「トミー・ジョン手術」についてはファンの方々でもある程度の知識をお持ちであろう。自身が持つ別の部位の腱を移植して損傷した靭帯を再建する術法で大谷も18年10月に受けた。

 最後に「ハイブリッド手術」となるが、山崎先生の説明はシンプルだった。

「これはインターナル・ブレースとトミー・ジョン手術を同時に行うものとして理解していただければいいかと思います」

 最近では同手術をレイズのタイラー・グラスノーが受け、術後14カ月で復帰を果たした。ツインズの前田健太は21年9月に受け、約19カ月後の今季開幕で復帰を果たした。そんななか、メジャーリーグの打者としてのサンプルは見当たらない。

【次ページ】 山崎医師の判断は「トミー・ジョン手術を採用すると思う」

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