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大谷翔平の“番記者”にエンゼルス広報が近づいて…回収された「打順用紙」、大谷“欠場の日”に何が? TV中継には映らなかった“現場のリアル” 

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斎藤庸裕

斎藤庸裕Nobuhiro Saito

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photograph byJIJI PRESS

posted2023/09/10 17:02

大谷翔平の“番記者”にエンゼルス広報が近づいて…回収された「打順用紙」、大谷“欠場の日”に何が? TV中継には映らなかった“現場のリアル”<Number Web> photograph by JIJI PRESS

9月4日のオリオールズ戦前の打撃練習にて右脇腹を痛めた大谷翔平。急遽欠場となったこの日、現場では何が起きていたのか?

現場はソワソワとピリピリ感が交わったような雰囲気

 そもそも、この日はソワソワとピリピリ感が交わったような雰囲気が続いていた。前日3日の日曜日、USAトゥデー紙のボブ・ナイチンゲール記者が「大谷は10日以内に決断し、手術を行う可能性がある」と伝えた。この報道を受けてなのか、代理人が週明けにメディア取材に応じるとの噂が流れた。当然、公式に発表はない。そして4日、月曜日の午後4時ごろ、バレロ氏がいるVIPルームへ、米メディアを先頭に大勢が駆け込んでいった。

 慌ただしさが絶えなかった試合前。同日のオリオールズ戦、チームは逆転負けで4連敗となった。消化試合が続く中、試合後の焦点は大谷の状態。ネビン監督の会見では、右脇腹を痛めた経緯と症状や、今後を問う質問が相次いだ。

 そんな中、翌日には影武者が現れる“ハプニング”も起きた。チーム集合写真を撮影する時間までに、大谷は現れなかった。だが、現場に背番号17を着た人物がいる……。高身長ではあったが、顔と体格が全く違う別人。撮影を終えると、現地メディアから「あれは、誰?」と問い詰められた球団広報は、「ショウヘイ・オオタニだよ」と真顔で答えた。明らかに違うが、真剣な回答にその場で笑いが起こった。どうやら大谷は脇腹の検査で撮影時間に間に合わなかったようだ。

故障から数日間のリアル

 そして、約20分後、大谷は水原一平通訳とともにリラックスした表情で球場入りした。ネビン監督によれば「前日よりだいぶいい」と状態は改善され、検査で「軽い炎症」だったことが判明。ベンチには姿を現していないが、5日の試合終盤、水原一平通訳と同監督が話し合う場面もあった。大谷にプレー意欲があることを伝えられたという。

 一方で、脇腹は悪化すれば、長期離脱にもつながりかねない。試合前も、試合後も、毎日のように大谷の状態が確認される。故障から数日間は予断を許さない、一進一退の状況が続いた。

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