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大谷翔平“驚愕の肉体進化”「三角筋や広背筋がモリモリに」 キャッチャーだけが見てきた素顔「あれだけチヤホヤされても喜怒哀楽を見せない」
posted2023/09/11 17:01
text by
鶴岡慎也Shinya Tsuruoka
photograph by
Getty Images
「超一流は常識をくつがえす」ものだと思います。大谷選手の「何が凄い」かと言えば、「ルールを変えてしまったこと」「新たな常識を作ったこと」だと思います。
16年に日本ハムが日本一になったとき、大谷選手は投手として21試合10勝4敗、防御率1.86、打者として104試合104安打、打率.322、22本塁打67打点。
この16年に「投手」と「指名打者(野手)」の重複記者投票が可能になり、大谷選手は両方でベストナインに選出されています。1940年に始まったベストナイン記者投票は、日本プロ野球77年目にしてルール変更がされました。
18歳・大谷翔平の印象は?
大谷選手はプロ入り時、左中間に伸びる打球が印象的な18歳でした。
メジャーに移ってからは打撃フォームを「すり足」に変えるなど、相変わらず対応力に長けていました。MLB当初はNPB同様に左中間への流し打ちの打球が伸びてスタンドインしていました。しかし、体が大きくなってパワーアップした21年は強引に引っ張る打撃も見られ、46本塁打をマークしました。バットコントロールに加え、スイングスピード、飛距離など、すべての要素が格段にグレードアップしていました。
投げては9勝、打っては46本塁打で、MVPを獲得しました。
実績を残し、メジャーリーグにおいても「大谷ルール」を作ってしまいました。
「先発投手兼指名打者(DH)としてスタメン出場した選手が、投手として降板したあとも指名打者として打席に立つことができる」というものです。
従来のルールでは、降板した投手が指名打者として打席に立つことはできず、打席に立つには、野手として守備に出る必要があるという制約がありました。アメリカン・リーグにおいて1973年度に制定された制度は、実に50年目の2022年から「大谷ルール」に変更となったわけです。日米において「ルールを変更」させてしまった大谷選手の怪物ぶりを改めて実感した次第です。