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大谷翔平“驚愕の肉体進化”「三角筋や広背筋がモリモリに」 キャッチャーだけが見てきた素顔「あれだけチヤホヤされても喜怒哀楽を見せない」
text by
鶴岡慎也Shinya Tsuruoka
photograph byGetty Images
posted2023/09/11 17:01
現在は打者専念での出場を続けるエンゼルスの大谷翔平
「デカっ!」「見るからに筋骨隆々」大谷の肉体進化
今回、17年のNPBの試合以来、6年ぶりに再会してみての第一印象は、「デカっ!」のひとことに尽きます。身長193センチは変わりませんが、見るからに筋骨隆々になっていました。シャツの上からでも三角筋や広背筋が、盛り盛りしていました。そうとうウエイトトレーニングで鍛えたのでしょうね。
昨22年は投手として28試合166イニングを投げ15勝9敗、219奪三振、防御率2.33。打者として157試合160安打、打率・273、34本塁打95打点をマークしました。
勝利数と本塁打数は双方、ア・リーグ4位です。1人でエース級投手と主力打者の成績を残してしまうのですから驚異と言うしかありません。新契約で「12年800億円」などという天文学的な数字が飛び出すゆえんです。
打者としては、21年に高めストレートを強引にライト方向に引っ張って46本塁打したのは先述した通りです。
投球内容を見ると、昨22年は左バッターに縦のスライダー、右バッターに横のスライダー、さらにツーシームを投じて攻めていました。さらに今季はスライダーがベース1個分(43.2センチ)大きく曲がる「スイーパー」を投げるなど、進化を遂げています。
ピッチャー大谷を、トレーナー大谷が管理している
大谷選手はメジャーリーグにおいても「100年に1人」と称される選手なのですから、野球評論家が解説できる域を超越しています。
「NPB初勝利キャッチャー」として、僭越ながら言わせていただくと、こんな感じです。
――「ピッチャー大谷を、トレーナー大谷が管理している」
よくテレビのスポーツニュースで、重量のある「プライオボール」を球場フェンスにぶつけるシーンが映されます。大谷選手独自のルーティーンがあるようですね。
WBC期間中でも、トラックマンで球質を1球1球測定しながら投げていました。大谷選手は右ヒジのトミー・ジョン手術を経験し、19年は投げていません。
それだけに数値をしっかり管理していました。自分の中の基準をしっかり満たしている数値であれば、好不調の波が出づらいという、自信を感じました。
〈第1回「大谷翔平の“相棒”キャッチャーが対戦打者に叱られた話」から続く〉