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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「大谷翔平の試合は観に行っていない」“ネクストモンスター”中谷潤人の超ストイックLA合宿…防衛戦へ井上尚弥の“仮想フルトン役”ともスパー
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byDaisuke Sugiura
posted2023/09/08 11:00
9月18日の防衛戦に向けてLA合宿を行ったWBO世界スーパーフライ級王者・中谷潤人(25歳)
7月20日から続けてきたロサンゼルス合宿では、トレーニングは月曜から土曜まで毎日こなしました。練習は10時から始め、だいたい1時間半くらい。スパーリングは週4回、月水金土にやりました。スパーのない火木はサンドバッグも打たず、重りを持って全力のシャドーを12ラウンド。スパーリングでダメージを溜めすぎないように、合間の日はシャドーで追い込んでいくという形です。
スパーリングは少なくて8ラウンド、普通で10ラウンド、最長で14ラウンドやりました。体力的にかなり辛いですね。試合よりきつい? 確かにそうかもしれません。試合の時に楽っていったらおかしいですけど、余裕を持って戦えるようにやれるだけやっておきたいという気持ちです。
井上尚弥のパートナーともスパーリング
スパーのパートナーは、まずはライトフライ級の世界ランカーで、4月に寺地拳四朗選手(BMB)に挑戦して最高の試合をしたトニー(アンソニー)・オラスクアガ。それからアマで全米3位のニコ・ロブレド、WBO世界バンタム級ランカーのサウル・サンチェス、それぞれアマ全米王者のエステバン・ナバロ、エミリアーノ・アルバラード、ジャフェスリー・ラミドといったメンバーです。みんなアメリカ人で、アナハイムでトレーニングをしているラミド以外はすべて同じジムで練習している選手たちです。
ラミドとやったときは、僕が彼のジムを訪ねました。井上尚弥選手のスパーリングパートナーとして有名になったラミドとは1度だけ、8ラウンド対峙したんですが、強いですね。ディフェンスがよく、全体的にレベルの高い選手。ブロックがしっかりしている上に、目もいいですし、器用で自分のパンチを当てた後に逃げたりするので、なかなかしっかりとパンチを当てさせてくれません。攻撃面でもタイミングの良いパンチを打つので、コツを掴んだら倒すようになるでしょう。
僕より階級は上なんですけど、低く構えるボクサーですし、身長はほぼ同じか、向こうの方が低いくらい。いずれ世界に出てくる選手でしょうし、いい経験をさせてもらいました。