5月、WBO世界スーパーフライ級王座決定戦はラスベガスといういい舞台でやらせてもらい、モロニーという実力者相手にいいシーンを生み出すことができました。接近戦でも、距離をとっても戦えるという僕らしいところを見せられ、最後は良い形でフィニッシュ。トレーナーのルディ（・ヘルナンデス）、（岡辺）大介さんから指示されたパンチや、ポジションの取り方など、いろいろ細かいことを出せた試合でもありました。

　今回、アメリカに来て以降も、周囲からよく「モロニーとの前の試合見たよ」と声をかけられるんですよ。あの試合を機に今後の防衛戦を見てくれる人もたくさんいると思うので、よりいいパフォーマンスをしたいという気持ちは高まっています。

LA合宿でトレーニングに励む中谷潤人　©︎Daisuke Sugiura

「KOにこだわりはあります」

　今後に向けて、接近戦時のガードであるとか、距離を徹底する戦い方だとか、まだまだ課題はあります。先ほども言った通り、どんな距離でも戦えるのは僕の強みではありますが、それぞれの相手に対してこれがベストと思えるレンジをキープしていく戦い方は必要です。モロニー戦でも途中、接近戦でパンチをもらう場面はありました。それらを完璧になくせるように修正していかないといけません。

圧倒したモロニー戦だったが、しっかり反省点もあげた　©︎Getty Images

　スーパーフライ級には名前のある王者が揃っているので、ぜひ統一戦がしたいですね。ビッグファイトに繋げられるように、今戦でも前の試合と同じようなインパクトを残せるように。そのためにも、粗くなりすぎないように集中する必要があります。

　皆さんにKO勝利を期待されていることに多少のプレッシャーはありますが、評価されるために、そんな期待感を越えなければいけないというのは井上尚弥さんが証明されてきた通りです。僕自身もKOにこだわりはあります。KOはやはり気持ちいいですし、見てくれている皆さんもすっきりとした気持ちになると思うので、今回の試合でもそういった場面を生み出していきたいですね。

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