酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
“バウアーが慰めた1回10失点”どん底の立浪中日だが…「張本勲に“1試合当たり”で肉薄」大島洋平2000本安打はアッパレ! 次の達成候補は?
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byJIJI PRESS
posted2023/08/29 11:00
2000本安打を達成した大島洋平。大学・社会人経由での達成は立派の一言だ
なお中日で大島に続いて通算安打数が多いのは984安打のダヤン・ビシエド、続いて800安打の高橋周平であり、当面2000安打達成者は出そうにない。
今季、138安打を打って最多安打王争いのトップに立っている岡林勇希に期待すべきか。21歳の岡林は大島と同じ左打ちの外野手で、身長体重もほぼ同じ、同じくドラフト5位で入団しているリードオフマンタイプであり、大島の後継者と言える。
現役選手で2000本をクリアしているのは坂本勇人(巨)2293安打、栗山巧(西)2110安打、大島洋平(中)2002安打の3人である。
大島の次に2000本安打を達成しそうなのは誰?
NPBで次に2000本の大台をクリアするのはどの選手になりそうか? 2000本未達で1500安打以上を記録している現役選手は9人いる。
1928安打:中島宏之(巨)41歳
1927安打:青木宣親(ヤ)41歳
1832安打:松田宣浩(巨)40歳
1816安打:浅村栄斗(楽)32歳
1758安打:中村剛也(西)40歳
1676安打:丸佳浩(巨)34歳
1579安打:菊池涼介(広)33歳
1557安打:秋山翔吾(広)35歳
1520安打:中田翔(巨)34歳
1507安打:柳田悠岐(SB)34歳
巨人の中島があと72安打まで迫っているが今季出場はまだ8試合、5安打を記録しただけで41歳でもあり、道のりは遠い。巨人ではあと168安打の40歳、松田宣浩も今季は8試合出場1安打。大台突破は難しいか。
ヤクルトの青木はあと73安打だが、MLBで774安打しているので、名球会的には数字をクリアしている。
このなかでは今季、本塁打王と打点王争いをしている楽天の32歳浅村が有望だろう。あと184安打だが順調にいけば2025年には到達するのではないか。
さらに、今季FA年限を迎える34歳の巨人、丸佳浩も有望と言えるのではないか。35歳だがシーズン216安打のNPB記録を持つ広島・秋山翔吾にも期待したい。
「西武、元西武」「大阪桐蔭OB」の多さにも注目
この顔ぶれを見てしみじみ思うのは「西武、元西武」の多さだ。中島、浅村、中村剛也、秋山と4人もいる。2000本をクリアしている栗山巧も含めれば5人だ。「去る者は追わない」球団だが、球史に残る選手を次々と輩出してきた球団である。
もう一つ、大阪桐蔭高出身者も浅村、中村、中田翔と3人いる。これまでこの高校出身で2000本を打った選手はいないから、この3人の今後の成績も気になるところ。