〈解答〉C：渡辺の玉が打ち歩詰めで不詰め

　2008年の竜王戦は渡辺竜王に羽生名人が挑戦しました。どちらが勝っても初代「永世竜王」を取得する大一番でした。

　羽生が3連勝した後の第4局の終盤は、羽生の勝ちと思われました。しかし、渡辺の玉が「打ち歩詰め」でぎりぎり詰まない形となり、九死に一生を得ました。終局直後の渡辺は茫然とした様子でした。

　第4局の結果で勝負の流れが変わり、戦績は3勝3敗の五分になりました。最終の第7局では渡辺が勝って竜王を逆転防衛するとともに、初代「永世竜王」を取得しました。

少年時代からユーミンの曲を聞いて感じていたのは…

史上最年少で獲得した将棋の名人就位式で、推戴状を手にする藤井聡太七冠（右）。左は日本将棋連盟の羽生善治会長　©JIJI PRESS

〈第161問〉難易度★★★★☆

　羽生九段は長嶋茂雄（元野球監督）、小林研一郎（指揮者）、武豊（競馬騎手）、宮部みゆき（作家）らの各界著名人と対談しました。1997（平成9）年にはユーミン（松任谷由実）と対談し、撮影用に盤に向かい合いました。ユーミンは駒をビジュアル化して、映像と音楽を重ね合わせる曲のイメージを語りました。

　羽生は少年時代からユーミンの曲を聴いていました。コンサートにも何回か行き、心地よい気分になって挙げた例えはどれですか。

　A：温泉に浸かった気分

　B：七色の虹を見た気分

　C：カクテルに酔った気分

〈解答〉A：温泉に浸かった気分

　羽生九段は少年時代からユーミンの曲をよく聴いていました。ユーミンの記念展に行って紹介されたとき、「将棋の曲も作ってください」と頼みました。ラグビーを題材にした『ノーサイド』という曲があったからです。

　1997（平成9）年にある雑誌で羽生とユーミンの対談が行われました。ユーミンは、羽生の活躍でイメージが広がり、ロマンチックな曲を作りたいと語りました。

　羽生はユーミンのコンサートに行ったとき、温泉に浸かったような心地よい気分を味わえるそうです。

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　第1回では藤井聡太竜王・名人のエピソードについてご紹介しています。

＜第1回から続く＞