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「バスケW杯日本代表」富永啓生と河村勇輝が高校時代に繰り広げた“伝説の一戦”…絶対王者を追い詰めた怪物・富永、驚愕の3ポイント 

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青木美帆

青木美帆Miho Awokie

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posted2023/08/30 17:00

「バスケW杯日本代表」富永啓生と河村勇輝が高校時代に繰り広げた“伝説の一戦”…絶対王者を追い詰めた怪物・富永、驚愕の3ポイント<Number Web> photograph by AFLO

2018年12月28日に行われたウインターカップ準決勝。3年生の富永(左)と2年生の河村は会場のバスケファンを魅了した

 ジェームズ・ハーデンはNBA屈指のスーパースターで、富永の憧れの選手。富永は同じ左利きのハーデンの映像を何度も見て、後ろに踏み切って3ポイントを打つ彼の代名詞「ステップバックスリー」を身に付け、これを自身の得意プレーとしていた。

 富永は大舞台であればあるほど、自分が目立てば目立つほど調子が上がるタイプだ。いいプレーが出れば派手にガッツポーズし、興奮のあまり叫び声を上げることもある。江崎はそんな富永の性格をよく知って「ハーデンになれ」と言ったのだ。

桜丘は開始2分で0-9と差を開けられた。

 15時20分、試合が始まった。

 富永のマークを担ったのは福岡第一で最もディフェンスのうまい古橋正義だった。富永が仲間のスクリーンを使って古橋のマークを引き離してもすかさず別の選手がカバーに寄り、再びマークに戻った古橋と2人がかりでプレッシャーをかける。富永はボールは持てどもシュートが打てず、桜丘は開始2分で0-9と差を開けられた。

 圧倒的強者に序盤から2ケタ差をつけられたら取り返しがつかない。富永は直後のオフェンスで半ば強引にステップバックを打ち、これを決めた。「最初はちょっとやりづらそうにしてたけど、あそこからもう乗ってきたな」と江崎は振り返る。

 そして試合開始6分、8-18というスコアから、おそらく誰もが想像していなかっただろう桜丘の逆襲が始まった。

【続きを読む】雑誌ナンバーの記事がすべて読めるサブスク「NumberPREMIER」内の「衝突した“怪物”と“天才”」“絶対王者”福岡第一を追い詰めた桜丘の特別な3P<2018年ウインターカップ伝説の準決勝> で、こちらの記事の全文をお読みいただけます。

 


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