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“ラツィオ鎌田大地デビュー弾”にファン総立ち…番記者「チームの出来は彼次第」、智将サッリ「カマダがいるならソウは要らん」期待値がデカい! 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph byNurPhoto/Getty Images

posted2023/08/14 17:01

“ラツィオ鎌田大地デビュー弾”にファン総立ち…番記者「チームの出来は彼次第」、智将サッリ「カマダがいるならソウは要らん」期待値がデカい!<Number Web> photograph by NurPhoto/Getty Images

ラツィオでの実戦初戦は最高の形となった鎌田大地。現地での期待値は想像以上に大きい

「何しろ鎌田はチームで最も重要な選手だったミリンコビッチ=サビッチの後釜だからね。クラブ史上初めての日本人選手だし、ロッカールームもファンも“どんなやつなんだ”って彼に興味津々なんだよ」

『ガゼッタ・デッロ・スポルト』のラツィオ番記者エルマル・ベルゴンツィーニの声も好奇心に満ちている。

番記者「チームの出来は彼次第ということに」

 昨季、戦術家サッリが率いたチームは高い完成度で攻守を展開し、00年のスクデット以来となる2位の好成績を収めた。

 昨季リーグ史上最多記録となる21試合完封を成し遂げたGKプロヴェデルと円熟の4バック。“魔術師”ルイス・アルベルトといぶし銀MFカタルディによる中盤、そして主将インモービレにFWザッカーニ、F・アンデルソンが組む3トップが噛み合い、混戦のセリエAで躍進した。 優勝したナポリには及ばなかったものの、宿敵ローマとのダービーには2戦2勝、4年ぶりにUEFAチャンピオンズリーグ出場権も奪取し鼻高々だ。

 だが、中盤の要だったセルビア代表MFセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチが今夏の移籍市場でアル・ヒラル(サウジアラビア)から引き抜かれ、チームには新たな大黒柱が必要になった。18-19年シーズンのリーグ最優秀MFであり、セリエA屈指の名手として君臨していたセルビア代表MFの穴を埋める即戦力として大きな期待をかけられるのが鎌田なのだ。

「率いて3年目、サッリのチームの骨格はすでに完成している。スタメンの顔ぶれで変わるのはほぼ鎌田のみだから、チームの出来は彼次第ということになる」(同記者)

サッリ親分「鎌田がいるならソウはもう要らん」

 鎌田に求められるのは、サッリの代名詞4-3-3の右サイドハーフのポジションで、ボールを捌きながらプレーの重心を縦方向へずらして攻撃のアクセントを作るタスクだ。192cmのミリンコビッチには空中戦という武器があったが、鎌田の使い方としてサッリの念頭にあるロールモデルは、エンポリやナポリで重用したポーランド代表MFピエトル・ジエリンスキが近いだろう。

【次ページ】 CLとELに強い鎌田へのデカい期待値

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