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「令和闘魂三銃士」も清宮海斗も…“プロレス界の未来”がG1で全滅した現実をどう見るか? 海野翔太は嘆き節「ただの噛ませ犬だな、この野郎」
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2023/08/08 17:03
8月5日、大阪府立体育館。『G1 CLIMAX 33』で準々決勝進出を逃した海野翔太は、目を見開いて悔しさをあらわにした
海野翔太は嘆き節「ただの噛ませ犬だな、この野郎」
「ただただ、悔しい。(昨年)11月5日、ここに帰ってきて(ウィル・)オスプレイを倒すって宣言して負けた。2月の北海道、内藤(哲也)さんに負けて、3月の『NEW JAPAN CUP』、(デビッド・)フィンレーに負けて、4月の両国、ザック(・セイバーJr.)に負けて、6月の大阪城でオカダ(・カズチカ)さんに負けて、『G1 CLIMAX』でSANADAさんに負けて、辻に負けて、ヒクレオに負けて……ただの噛ませ犬だな、この野郎」
海野は床に視線を落としていたが、目はしっかりと開けていた。
「ボロ雑巾だよ、ボロ雑巾。でも絶対に、今まで負けてきた借りを返すし、この悔しさは絶対忘れない。忘れたら、オレ自身終わりだよ。もう、来年のG1に向けてまた走り出すよ。オレは新日本プロレスを世界一の団体だと思っている。その世界一の団体のトップ選手になりたいんだよ。ならなきゃいけないんだよ。この悔しい気持ちを持って、来年も……。オレがプロレスラーでいる限り、この意志を持って、新日本プロレスのトップに立つ」
AブロックはIWGP世界ヘビー級王者のSANADAが7戦全勝の1位で準々決勝にコマを進めたが、リーグ戦の終盤で左腕を負傷してしまった。SANADAはこの日から厚いテーピングを施してリングに上がった。チェーズ・オーエンズに勝つことはできたが、王者はかなり大きな不安材料を抱えてしまった。IWGP王者が、準々決勝で姿を消してしまうこともあり得るだろう。
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