メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「そうだ、大谷さんを観にいこう」驚きのチケット代…人生初“メジャーを生観戦”してきた「チケット手数料が高すぎ」「潜入ツアーが面白い」
text by
YukoYuko
photograph byNanae Suzuki
posted2023/07/21 11:02
大谷翔平とエンゼルスを観戦するためアメリカへ行った、ある社会人の旅行記
チケット“手数料”が超高い…
よしっ。勢いでこの日のチケットを買った。あとは旅行の最終日にロサンゼルスでドジャース戦を観ることにした。本当は観られる試合はすべて観たかったが、ヨセミテ公園にどうしても行きたい非野球ファンの旅仲間の都合で、現地の全試合制覇は断念した(処世術)。
チケットはそれぞれ「T!ckets」(RateYourSeatsが運営)というアプリからと、「StubHub」というマーケットプレイスから買った。「T!ckets」の良いところは、多数の写真により座席からのフィールドの見え方が判断しやすいところだ。いっぽう「StubHub」は日本版アプリこそないが、球場に広告を出しているような大手サイトであり安心感があった。これら転売サイトを利用して初めて分かったのだが、転売手数料がべらぼうに高い。額面300ドルで転売されているチケットは、決済の最終段階でおそらく25%~30%の手数料が上乗せされ(それ、どこにも書いてない……)、約400ドルとなる。2023年夏現在、400ドルは4万円、ではない。なんか泣きそう。ただ、ボーナスをMaxに使ってこの旅行に臨むと決めていたので、最終的には妥協せず良い席を確保した。
乗り継ぎ3回、はるばる19時間…
旅の直前の週は忙しく、ワクワクや不安を感じる余裕はなかった。ただ寝ることに徹した。これぞ大谷流「リカバリー(家に帰って寝ること)」だと念じて。7月2日、地方空港を発ち、成田からサンフランシスコを経由して、米国内のLCCに乗り継ぎサンディエゴに到着した。はるばる19時間。来たったどー! 無人島で魚を釣り上げた芸人のように嬉しさがこみ上げた。
ご存知のとおり、大谷選手は爪が割れた影響で、登板日を1日延期していた。ダルビッシュ投手も体調不良で登板日が未定となった。「夢の対決」はおあずけだ。悲しくなかったと言えば嘘になるが、スポーツは生ものでケガは避けられない。ベースボールは体当たりだからこそ面白い! そう思っているので、この地に来た満足感は損なわれなかった。