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檜山沙耶と真剣交際「西岡良仁」とは何者か? テニスライターが解説する“実像”「錦織以来の世界トップ30入り」「どんな負け方でも穏やかな取材対応」
posted2023/07/13 17:00
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph by
EPA/TOLGA AKMEN=JIJI PRESS
私たちの多くは、興味のない分野においてはその分野で誰かがどれほど有名であろうと、活躍しようと、その情報は耳に入ってこないものであり、もし入ってきたとしても記憶に残らない。その人物が自分の領域と関わりを持った途端に存在を強く認識するわけだが、その関わり方が自分にとって不愉快なものであったりすると、「コイツ誰よ」と初めから斜めな目線でリサーチにかかる。
ラケット破壊動画が拡散、本人は反論
このところの一部世間からの、<プロテニスプレーヤー西岡良仁>に対する反応のことを言っている。元世界4位の錦織圭に続いて日本の男子テニス史上たった2人目のトップ30入りを果たした27歳のことを、「コイツ誰なんだ」という挑戦的な感情で知ろうとすると、片耳ピアスという外見の次には、「試合中の態度が悪い」「すぐキレてラケットにあたる」といった情報を取り込むだろう。ラケットを投げたり壊したりする動画がネットで拡散し、ネットニュースのコメント欄には「暴力性高そう」「DVとか心配」といった憶測、批判があふれたという。西岡はそれを見たのか、あるいは直接に届くものもあったのか、さすがに耐えかねてSNSでこう反論した。
「日常生活怒る事ほぼ無いし、人殴るとかもってのほかなので、残念ながら日常に凶暴性など1ミリも兼ね備えておりません」
日常生活怒る事ほぼ無いし、人殴るとかもってのほかなので、残念ながら日常に凶暴性など1ミリも兼ね備えておりません。会った事も無い人を良く判断出来るなと思いますが、流石に書かれすぎなのでここで訂正しておきます。自分の出来る範囲で近くの人を幸せにしてますよ。
— YOSHIHITO NISHIOKA (@yoshihitotennis) July 9, 2023
リハビリ期間中にユーチューブチャンネルを開設
テニスに詳しい人なら、日常生活まで知らないにしても西岡のオフコートでの振る舞いから、反論の内容をきっとその通りだろうと推測する。たとえば試合後の記者会見での西岡は、どんなに荒れた敗戦後であっても穏やかで冷静だ。英語も流暢で、気の利いたジョークにも気さくな人柄やコミュニケーションスキルの高さが滲み出る。たとえ15歳からフロリダでのテニス留学経験があるにせよ、多くの日本の選手ができることではない。