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檜山沙耶と真剣交際「西岡良仁」とは何者か? テニスライターが解説する“実像”「錦織以来の世界トップ30入り」「どんな負け方でも穏やかな取材対応」
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byEPA/TOLGA AKMEN=JIJI PRESS
posted2023/07/13 17:00
「ウェザーニュース」キャスターの檜山沙耶との交際を発表した西岡良仁。彼はどのような人物なのか。テニスライターが明かす「人柄」「選手としての特徴」とは――
そんな個性を発揮して2017年に本格的に開始したのがユーチューブ。その年、試合中に左膝の前十字靭帯を断裂する大怪我をし、9カ月戦列を離れたのだが、コートに立てなくなった時間を利用して念願のチャンネル開設に漕ぎ着けた。グランドスラム常連のプレーヤーがユーチューブで活動とは驚かされたものだが、辛い負傷とリハビリ生活を別のチャンスに変えたポジティブ思考と行動力も才能だろう。試合結果の報告はもちろん、ツアー生活の裏事情を語ったり、プレーヤー仲間をゲストにトークを繰り広げたり、プロの技を伝授するレッスン的なものもあったりと、チャンネルはアイデア満載で、現在6万人以上の登録者がいる。
西岡があえて語った賞金の話
その中で、テニスプレーヤーの賞金について話したことがある。2020年に初めて開催された国別対抗戦の『ATPカップ』のあと、「ちょっとやらしい話ですけど」と言いつつも、複雑な賞金形態となっている同大会で自分がどれだけ稼いだか、その内訳をこまごまと説明してからこう続けた。
「だいたい1500万くらいがこの1週間だけで入ります。めちゃくちゃ夢ないですか? 僕で、これなんで」
下部ツアーレベルの選手が経済的にいかに厳しいかを明かすテニス系ユーチューバーはいるが、「こんなにたくさんもらってます」とわざわざ言う選手はほかに知らない。ただし、「やらしい話」までして西岡が言いたいことを誤解してはいけない。次の世代に<夢>を伝えているのだ。
ジュニア大会立ち上げ、自腹で寄付
そして、それは口だけにとどまらない。2021年にはプロを目指すジュニア世代のための『Yoshi’s CUP』を立ち上げた。参加者8名の選出も含め、西岡自身が企画・運営を務める。ジュニアであるにもかかわらず、優勝者には200万円(次回から300万円)、そして西岡が見込んだ一人の選手に50万円が活動資金として手渡される。まさに<夢>の贈り物だ。