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今年もやります! PSGジャパンツアーの全貌…100万超の高額チケット「ホスピタリティプログラム」はなぜ飛ぶように売れるのか?
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byTakuya Sugiyama
posted2023/07/20 10:00
ムバッペ(左)やネイマール(右)擁するPSGをはじめ、CL準優勝のインテル、ロナウドのいるアル・ナスルが来日し対戦する
「先ほど、もともとホスピタリティビレッジはスポンサー用だったという話をしました。その名残もあって以前は会社が取引先に対してのご招待などに使うことが多かったのですが、世界的に見てもだんだんとプライベートの利用が増えている印象があります。国によって企業が取引先を招待することを規制する法律が導入されたという側面がありますが、〈特別な場所に特別な人とともに行って、特別な時間を共有する〉という思考に変化しているのかもしれませんね」
冒頭に挙げた昨年のPSGジャパンツアーでは最高価格の〈3000万円チケット〉がメディアでも大きく話題になった。ただ、望月さんいわく、日本におけるホスピタリティプログラムは「グローバルスタンダードと比べるとまだまだ発展の余地がある」段階だそう。その中で今回のPSG、22-23シーズンCL準優勝のインテル、クリスティアーノ・ロナウド擁するアル・ナスルが来日するジャパンツアーは“日本らしいホスピタリティ”を高める試みをしているようだ。
4クラブの試合日程
4クラブの試合は国立競技場(8月1日PSGvsインテル)とヤンマースタジアム長居(7月25日PSGvsアル・ナスル、27日インテルvsアル・ナスル、28日PSGvsセレッソ大阪)で開催される。前述した特別席での観戦やVIPエントランスからの入場、飲食や限定記念品の贈呈、大阪ではスタジアムに隣接する会場にホスピタリティビレッジを設けて、優雅に過ごせる空間づくりがなされるという。さらに試合観戦とともにスポーツビジネスに関心ある層に向けて、堀江貴文氏を始めとした、ビジネスパーソン向けの様々なトークセッションを実施するなど、体験型を含めてスポーツを立体的に楽しめるプログラムになる予定だ。
望月さんは「インタラクティブな部分で日本スタイルのスポーツホスピタリティを構築するのが、将来像の1つとしてあるのかなと感じています」とも話していた。様々なことにトライしている豪華ホスピタリティの現場。今回のメガクラブ来日で体感してみるのも……スポーツ観戦史の証人として意義ある機会と言えそうだ。