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「エンゼルスはオオタニを出さない方針を固めた」地元LAタイムズ記者が明かす“大谷トレード”最新事情「今年、エンゼルスは勝負に出ている」
posted2023/07/04 11:03
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Nanae Suzuki
2014年以来、ポストシーズンに手が届いていないエンゼルスは、今季、低迷から脱出できるのか。さらに、今オフ、FA(フリーエージェント)となる大谷翔平は、来季、どこのユニホームを着てプレーしているのか――。
「ロサンゼルス・タイムズ」(LAタイムズ)紙で、辛口のコラムニストとして知られるディラン・ヘルナンデス記者が、取材に基づいた現況について語った。(全2回の2回目/#1からの続き)
「ロサンゼルス・タイムズ」(LAタイムズ)紙で、辛口のコラムニストとして知られるディラン・ヘルナンデス記者が、取材に基づいた現況について語った。(全2回の2回目/#1からの続き)
エンゼルス首脳が明かした方針
開幕以来、勝率5割をキープしてきたエンゼルスは、大谷の好調な打撃に引っ張られるかのように、6月4日から5連勝を飾るなど、徐々に勝ち星を伸ばし、ポストシーズン争いの圏内に入ってきた。貴重なユーティリティーのジオ・ウルシェラ、新人ザック・ネトらが故障離脱した後には、エデュアルド・エスコバル、マイク・ムスタカスと経験豊富なベテラン内野手を素早く補強するなど、フロント陣も久しぶりに本気度を示してきた。
「9年ぶり」の目標に到達できるとすれば、昨年来、常に話題を集めてきた大谷のトレード話はどうなるのか――。
ヘルナンデス記者は、全米中が注目する重大案件について、エンゼルス首脳から明確な言質を引き出し、記事化した。
「今後は、勝っていても負けていても出さない方針を固めたようです。そうしないと、オフに再契約が消えてしまうからです。大谷にすれば、球団は好きだけど、勝ちたい気持ちはより強い。エンゼルスにすれば、大谷がいるからこそ球団の価値がある。だから、今年は勝負に出ている感じがします」
補強が当たっている
開幕直後こそ不安定だった救援陣も、カルロス・エステベスがクローザーに定着して以来、勝ちパターンか安定した。調子の上がらないベテラン勢から、時速150キロ以上の速球を武器にする若手へ大幅に刷新したフィル・ネビン監督の素早い決断も見逃せない。